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【13】大阪の中学校でマジレス授業したら最高だった話

Kaselehlie, 皆さんこんにちは。

師走ですね。年末ですね。
毎年、同じこと言ってますが
1年過ぎゆく体感速度、今年が過去一です。

毎年が充実してる証拠ですね、ハピネス。

今年の1月に日本を旅立ってから
ミクロネシア生活、早11ヶ月目。

今までの私には想像もできなかった、
目まぐるしい&新しい経験の日々。
うっひょー!と突っ走ってたら
いつの間に12月になってました。

2024年の総ふりかえり的なことは
次の投稿でシェアしていきたいと思います。



今回は、11月に実施した
大阪のとある中学校での特別授業
についてお話しします。



①前提、なんで授業やることに?


なんでひぐちが大阪の中学校で?
と思った方もいるかと思います。

きっかけは今年の3月、Facebookより
とある方から突然メッセージが。


「大阪の中学校で授業しませんか?」

その方は過去にミクロネシアで2年間
私と同じ協力隊員として活動されていて、
今は中学教員をされているH先生です。


「日本とミクロネシアを繋いで
僕の生徒たちに向けて何か授業ができたら
彼らにとって良い刺激になるかと思い!」

そう声をかけていただいたのです。


当時の私は配属先に派遣されたばかりで
これから何が起こるかさっぱり状態。
自分にどんな授業ができるか未明でしたが

「絶対おもろいことできそう」と思い

とりあえずZoomで一度お話しすることに。
(この時の私はまだ家が見つかっておらず
虫だらけで薄暗いヤヴァめの古屋から
H先生とお話ししたのを覚えています。失笑)


それから定期的に連絡をとりながら
少しずつ授業の準備を進めていきました。


そして下記テーマで授業を作ることに。

前提:中3の理科の授業(50分×4コマ)
テーマ① ミクロネシアの環境問題とは?
テーマ② ひぐちはなんでJICA協力隊に?

最初は、①の環境問題メインで
授業を進めようと話をしていましたが、
私の今までの過去の話もするうちに
「ひぐちさんの人生っておもろいな」
とH先生が言ってくださり、
確かにその話するのあり。と思いました。

なぜなら、


私が中3の時、何を考えていたかというと、、

・良い会社に就職するために良い大学に行く
→良い大学に行くために高校で良い成績を取る
→良い成績を取るために高校で特進クラスに入る
→特進クラスに入るためにオール5取る

これしか考えていませんでした。


結果的に私は、高校で特進クラスに入り
地獄級に苦しかった高校3年間を乗り越えて
所謂良い大学に入り、良い会社に就職しました。


つまり、中3の私が理想としていた未来を
自分の力で手にすることができました。


それでも、私はそれを自分で手放しました。
超ホワイト企業を、自ら退職しました。


「え、なんで?」



今回、授業をする中3の学生たちの中に
当時中3の私が考えていたようなことと
同じような未来を想像する人がいるのなら、



「それが理想の未来じゃないの?」


と思う人もいるのかな、と。


私の話や選択が100%正解だなんて
1ミリも思っていませんが、少なくとも私は
「良い大学、会社に入ることが全てはない」
ていう話を学生のうちに大人から聞いてたら
何かのきっかけになったかもな。と思います。

何を選ぶかは人それぞれですが、
「そういう選択肢もあるんだ」てのを
学生のうちに知っておくことは、
大切なことなんじゃないかな、と。


ということで授業タイトルはこちら。


さあ、いってみよーう!


②本番、日本の学校ってすごい。


授業開始前。教室に集まってきた学生が
テレビに映し出された謎の女(私)を見て
「え、この人誰!?」とザワザワし始める。

ちわっすー!と挨拶してくれる体育会系男子。
ヒソヒソと身を寄せ合いチラ見してくる系女子。

うっわーーーーーー
この感じ、なっつーーーーーー笑笑


とリアルピチピチ中学生を画面越しに、
教室というエモ空間を思い出しエモエモ。

Zoomでミクロと大阪を繋ぐ


キーンコーンカーンコーン


のチャイムと同時に「起立!礼!」




うわああ日本人ってすげえええ
時間通りに始まったあああああ



時間に超ルーズなミクロネシア生活に
慣れていたので、日本の時間原則魂に
思わず鳥肌&ニヤニヤ。

良い悪いは置いておいて、学校教育が
その国の国民性を作るんだなーとしみじみ。



さあ、授業のアジェンダは下記です。

1. ひぐちは何者?
2. ミクロネシアで何してる?
3. なぜJICA海外協力隊に?
4. 途上国生活で変わった価値観

最初にH先生から授業の目的を
生徒の皆さんにお伝えいただき、

まずは私の家の外に茂りまくってる
ヤシの木やらを見せながら自己紹介。

そしてクイズと共にミクロネシア紹介。

ちなみに、↑クイズの答えはなんでしょう?

Q:今も使われている「日本語」はどれ?
①じゃんけんぽい ②おつかれさん
③おっちょこちょい ④ぽんず






正解は「じゃんけんぽい」でしたあ



ぜひ皆さんミクロネシアに来る際には
現地人にじゃんけん仕掛けてみて下さい。




そしてお次のパートでは
ミクロネシアの主な環境問題を紹介し、
「もし皆が協力隊員だったらどうする?」
というテーマでグループワークをしました。

島国ならではの問題

一方的に私が話すのは面白くないので
皆を巻き込んで考えてもらったところ、
素晴らしい意見がたくさん出ました。

「ゴミを拾ったぶんだけ賞金ゲット」
「他国にリサイクル品を輸出する」
「地元の人を巻き込んで再利用品を作る」

などなど、多種多様なアイデア。

5分という短い時間で
話し合い→意見まとめ→発表者決める
までのプロセスを自然にできるって、


今時の中学生、優秀すぎん??

グループワークの様子


そしてこのグループワークの後に
私が実際に行っている取り組みを紹介。

このワークについての感想として、

・今のミクロネシアのごみの問題の解決策を考えるのが楽しかった!
・今まで外国の環境問題についてあまり考えて来なかったけど、今回の授業で他人ごとにしてはいけないと思った。
・少しの力だけど自分は絶対にポイ捨てしないようにしようと思えた

などなどコメントもらえて、
少しでも彼らに気づきや変化を
与えることができたようでよかった。

確かに私もミクロネシアに来るまで
小さい島国の環境問題なんて
考えたことなかったなーと思い直した。

実際に住んでいる人(私)から
話を聞くことで少しでもゴミ問題を
自分ごととして捉えてもらえたら光栄だ。


超真面目に取り組んでくれた中学生に感謝。



③経験、それを伝える価値。


そしてここからの後半パートで、
「ひぐちはなぜJICA海外協力隊に?」
について話をさせてもらいました。


このパートに移る前に、H先生が

「ひぐちさんの人生、ほんとうに
面白いんでみんなよく聞いてねー!」


と毎度ハードル上げてくださったので
私のアドレナリンも爆あがり。感謝。


こちらが協力隊になる前までの人生縮図。

ひぐちの人生縮図

1センテンスで述べると、

「宇多田ヒカルに出会い音楽とピアノが大好きになった一方で気づけば野球を高校卒業まで続けてて大学はサークル☆留学系女子になろうとしてたけどほぼ強制圧力でラクロス部に入部することになり秒で大学4年をラクロスに捧げたひぐちはその先で迎えた就活期で会社に入ってやりたいことも特にないなあと思ってたら雑誌でたまたま見つけてなんかいい感じ☆価値観合いそうと思ったIT企業に入社することになった」

という感じです。


そしてこちらが協力隊を志した主な理由3つ。

他にも色々理由はあったけど
うまくまとめるとこんな感じでした。

今思い出しても、本当にそれまでの人生で
「不満」を感じたことは一度もなかったなあ。
学生時代の部活も、勉強も、会社の環境も。

でも「これが私のやりたいことだ!」ていう
確信感があったかというと、うーん?的な。
(一応補足すると幸せはずっと感じてました)


特に社会人になると、
仕事の業務内で色々成長できる一方で
「平日5日働いて、土日友達と遊んで、」
ていう1週間を繰り返してる事実に
私の人生、ずっとこんな感じなのかしら?
という思いが募っていきました。


ということで紆余曲折ありながらも
180度、環境を変える決断をしました。


2023年7月5日、会社を退職した日に
私が投稿したブログも載せておきます↓


あの決断から、あれよあれよという間に
1年以上が経過しました。その時間の中で
当時の私が想像もしなかったボリュームの
新しい経験と出会いと価値観のアップデートが
てんてこまいに舞い込んできました。

左の写真は私の同僚のお家
in the 森の茂み


これらの話を伝えているときに
生徒さんたちの反応を見ていて
「えー!」とか「へえー!」とか
想像以上のリアクションがあって、
自分の経験を話してよかったなと思いました。

こうやって自分の生の経験を
日本にいる誰かに伝えていくことも
協力隊としての重要な役割なんかな、
と今回感じました。



④結局、経験しか勝たん。


そして授業の最後に、生徒の皆さんに
一番伝えたいことをお話ししました。

ラストメッセージ


本当これに尽きるな、と思います。

これは生徒さんに向けた言葉でありながら
自分自身にも常にかけている言葉です。

経験しか勝たん。


興味があるのに、周りとか環境を気にして
やらない・挑戦しない・経験しないなんて、
それほど勿体無いことはないのでは。


実は私こないだ交通事故に遭ったのですが、
「あ、ほんとに私、いつ死ぬかわからんな」
とその時強く思ったのです。

人間、いつ最期が来るかわかりません。


なので自分のやりたいことくらい、
周り気にせず、思いきりやっちゃおう。


「これが本当にやりたいことなのかな?」
て思うことでも、それをまずやってみないと
自分が本当にやりたいことかどうかなんて
ずっとわからないもんだと思います。


私も、
実際に会社を退職してみて、
実際にJICA協力隊になってみて、
実際に英語で海外の人と仕事してみて、
実際に環境教育の活動をしてみて、

はじめてわかったことだらけです。



実際に経験したから、わかったことです。



そして、こういう経験とか失敗って
失うものがまだ少ない若いうちに
やっておいたもん勝ちな気がします。



少なくとも私は、後から振り返った時に
やらなかった後悔をしたくないです。


というこの一連の話を生徒さんたちに
マジレスで伝えさせて頂きました。

そして授業後のアンケートにて、
生徒さんよりマジレス返しを頂きました。
下記はその一部になります。

・親から言われていろんなことに取り組んでいたので1つ1つの言葉が刺さりました
・ひぐちさんが大人になってから今の自分の生活を変えたいと思って自分から行動努力をして今を楽しんでいるの見て、今の自分にはやりたいことが明確じゃないけど、いつかひぐちさんのように行動努力して自分の生きたい人生にできたらいいなと思いました。
・高校に行って、大学に入って、就職しようという、基本ルートのような道を歩こうとしていましたが、すこしルートを変えてみても面白いかなと思いました。人生観が変わりました。
・今高校受験で高校を決める時期でとても高校選びで悩んでいたけれど少しチャレンジした選択をしてもいいかなと思えるきっかけになりました。感謝です。
・ひぐちさんのように自分の現状に疑問を持ったりしたら直ぐに行動できるの素敵だと思ったので自分もできるようになりたい。
・今まで自分がやりたいと思ったことをやらずに諦めることが多かったけどやりたいことがあったらまずはやってみようと思いました。

冷静に、授業後のアンケートで
こんな熱弁してくれる中学生。
どんだけいい子たちなんだろうか。。

いや、まじで、この授業、
やってよかったなあーーーーーー
と感動しました。

普段、自分の話について
これだけのフィードバックを
もらう機会はなかなかないので、
本当に参考になりましたし、
なんなら私が学ばせて頂くことだらけでした。


中学生のみんな、本当にありがとう!
大感謝であーーーーーーリマス。


そして拝啓 H先生

貴重な機会をありがとうございました。
学校で授業をさせて頂くなんて初めてでしたが
私自身「経験」してみて本当に良かったです。
皆さんとの出会いとご縁に感謝です。


皆さんの人生に、、幸あれーーー!


ではまた。

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