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HSP(Highly Sensitive Person)だと分かったのでHSPについて当事者目線でまとめてみた

先日NHKでHSC(Highly Sensitive child)の特集がやっていて見ていたのですが、自分の幼少期と似ているところが多くて調べてみたところ32歳にして自分がHSP(Highly Sensitive Person)なことが分かりました。

ネットの診断や精神科医が出しているチェックリストではレベル強と出ますが、別に病気ではないし治療法もないから診断書もらいにいくまではないかなと思ってます。今のところ。

ただ、自分が「非常に敏感な性質を持っている」と分かったことで色々なことが納得できるようになり、それだけで少し楽になりました。

今回は当事者すらごく最近まで知らなかったHSPについて、当事者目線で書いています。こんな人がいるんだ、こんな気質があるのかと知っていただければそれだけで嬉しいです。

HSP(Highly Sensitive Person)とは

HSP(エイチ・エス・ピー)は、Highly Sensitive Personの略で、米国心理学者のエレイン・N・アーロン博士がまとめあげた概念です。

一般的に繊細、内向的、神経の細やかさ、高ぶりやすさ、感受性が強い、敏感な人たちが持つ気質で、日本語にすると「とても敏感な人」ですね。

アーロン博士は、HSPは環境や性格などの後天的なものではなく進化的な理由という観点から先天的な気質、生まれ持った性質であると主張されています。

統計的には5人に1人があてはまる気質で、ごくごく少数派ではありません。しかしながらHSPは当事者の私も最近知ったくらいなのでまだ広く認知されているとは言えず共感を得ることも難しく、生きづらさを感じやすくなる傾向にあるようです。

HSPの特徴

HSPの特徴は根底に下記4つ全てがあり、1つでも当てはまらなければHSPではないと言われています。

・深く処理する
・過剰に刺激を受けやすい
・全体的に感情の反応が強い
・共感力が高い


以下、いくつか事例を挙げますが私の個人的なことを含むので全てのHSPさんに当てはまるとは限りません。この点ご了承くださいませ。

私の場合、例えば寝る時に時計の音が気になるので寝室の時計は処分しています。隣の部屋で夫が仕事やゲームをしている時のマウスの音が気になって眠れないので耳栓をつけて眠ることも多いです。光にも敏感なので、寝室では絶対にスマホを見ないようにしています。

音、光、服の素材、人の何げない態度や言葉などに非常に敏感に反応します。

一般的な感覚の人が気にならない物にもいちいち反応するので、脳は情報処理で忙しく非常に疲れやすいです。

また、何げない態度や言葉を深く考え込んでしまい、負のループに陥りやすいです。相手は全く悪気のない何気ない一言でも何日も引きずって辛い思いをしたりします。最近ではSNSで知人から「2人目は?」と聞かれたことが私のとっては非常に不快で3日くらい考え込んでしまいました。

相手のことを考えるあまり嫌だと言えない、断れないことも多いです。事情があって断る時も、断ることへのストレスが尋常ではないです。

さらに、周囲の人の気分や感情がよく分かってしまうので良くも悪くも影響を受けやすいです。

私はSNS等で政治や時事ニュースへの意見表明をすることも苦手です。反論されると、自分の意見が本当に間違っていたとしても正しかったとしても「私自身の存在を否定された」と感じてしまうので激しい動悸がし、呼吸が苦しくなってしまいます。もちろん相手にはそのようなつもりは微塵もないと思いますが、自己肯定感の低さや子どもの時からの自己否定の強さでそう感じてしまうのです。

そのため、政治や経済、その他時事ニュースは大好きですがSNSではあまりハッキリとしたことは言わないことに決めています。

私の個人的なことも含まれますが、自分でHSPについて認識出来ていなくて工夫も出来ないと、なかなか生きにくかったりします。

「HSPであること」を認識する必要

私は長年生きづらさを抱えていましたが、HSPという用語を知るまで自分がそのような気質があることに気がついていませんでした。

そのため自分の感覚が全てであるかのように思い込み「この人は何故人の気持ちがわからないだ?なんてデリカシーのない人だろう?」と思ったりしていました。他人にそんな失礼なことを思っていたら、うまくいかないわけですよね。今はそう思います。

自分のセンサーが少しだけ周りの人より敏感なだけで、敏感でない人が悪いわけではなかったのです。生きづらいのは自分のせいでも相手のせいでもなく、気質とそれに伴う思考のためでした。

このことに気が付いただけで、かなり楽になれました。ですからHSPが大切なのは『まず、知ること』だと思います。

ご家族やお子さんにHSP、HSC(Highly Sensitive Child)がいる場合も同じく、まずは知っていただくことだと思います。

HSP当事者は、自分のどの感覚が特に敏感で、どんな特性でどんな性格・人格なのかよく把握することが大事です。そして敏感すぎる自分を責めずに「私にはこういう特徴があり、このような思考の癖や認知の歪みがあるのだ」と受け入れることです。

受け入れるだけで、少しだけ感じていた生きづらさや悲しみ、苦しみから距離をとることが出来るようになります。

どうしても苦手なものとは物理的な距離を取ることも時には必要です。逃げることは100%悪ではありません。私も、SNSでいつも攻撃的なコメントをしてきて精神的に追い詰められる人のことはブロックしたり、私の投稿を見せないような設定にしています。リアルな知人でブロックする勇気はない場合、自分の投稿を特定の人に非表示にする設定は結構使えます(FBの場合)。

最後に

HSPのことを知り、今私はやっとHSPと共存へのスタートラインに立ったところです。HSPは色々な刺激に弱いので本当に疲れます。脳のCPUは常にあらゆることにフル稼働で消耗も激しいのです。

でもHSPの知識を得たことで、これからの未来は変わると思っています。
生まれ持った気質なので刺激を受けなくすることは出来なくても、認知の歪みや考え方、捉え方を変えることは出来ると思うのです。環境や他人は絶対に変えられませんが、自分の認知は努力することで変えられます。

「努力」と書きましたが、努力は必須だと思います。努力なしに自分を変えることは出来ません。私は仏教徒なので、仏教の教えからもアプローチしていこうと思っています。

自分の考え方や認知の歪みを捉え直し、HSPのいい面にフォーカスし何かしら活かしていけたらいいなと思っています。

ここまでお読みいただきありがとうございました。HSPについて、少し知っていただけたら嬉しいです!

それではまた!

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