マガジンのカバー画像

主治医のUI/UXデザインTips集

28
デジタルプロダクトのUI/UXだけでなく、モノやコトの体験にまつわるTipsも配信していきます。
運営しているクリエイター

2024年8月の記事一覧

冷感インナー。トップスからはみ出てみっともない

冷感インナーがすっかり定着しましたね。特に夏に着用する場合、ワイシャツやTシャツの下に使うことが多いかと思います。 しかし、男性用のものはインナーの襟元がトップスからはみ出て目立つものが多いです。女性用のものは襟元がU字型にカットされるなど工夫がみられますが、男性用は一向に改善される気配がありません。 そもそもインナーとして売るなら、性別問わず「中に着るから外から見えないで欲しい」という役割をしっかり果たして欲しいと思うのは私だけでしょうか。 注)主治医はプロダクトデザ

アップデート。タイミングを選べて安心

昨今、アプリのアップデート手段には自動、手動、サイレント、強制などがあります。不具合のリスクから、慎重なユーザーは手動アップデートを選ぶことが多いでしょう。 そんな中、優れたアップデート方法を採用しているデスクトップアプリがあります。控えめに通知を行い、適用タイミングをユーザーが選べるのです。強制的なアップデートはなく、ユーザーのアクションでのみ実行されます。 これは現段階でのベストプラクティスの一つですが、アップデートしないリスクもあることを忘れずに。アプリのタイプに応

パワーウィンドウ。中央に配置されていて探してしまう

パワーウィンドウ(ウィンドウの開閉スイッチ)が中央に配置されているクルマがあります。私もこのタイプのクルマに乗っていますが、何年たっても窓側を探してしまうんですよね。 クルマの設計知識は乏しいですが、私が内装デザイナーなら、スイッチはドア側につけます。なぜなら、スイッチと連動して動く窓の近くに配置したほうが、直感的に操作できるからです。 しかし、クルマは美的外観が購買意欲に直結する製品の一つです。理詰めで作って良くなる保証がないとしたら、操作性を多少犠牲にしてでも感性に訴

個人情報提供。あなたは選ばれた人という特別感演出

ユーザーからフィードバックを得たいときに「製品の精度向上のために少人数の方々にご協力をお願いしています」というメッセージを一時的に表示するアプリがあります。 ユーザーはこのメッセージに同意することで個人情報の提供を約束することになりますが、「少人数の方々に」という言い回しが「自分が選ばれた特別な存在だ」という感覚を与え、個人情報が企業に渡るリスクをうまく隠していると言えるでしょう。 しかし、この手のフィードバックは匿名化されて送信されることがほとんどなので、実際にはほぼ無

ストローレスリッド。ストローを使う人が減らない

コンビニやテイクアウトできるコーヒーショップで見かけるようになったストローレスリッド。飲み口付きの蓋でストローを使わずにドリンクを飲むことができます。プラスチック削減を目的としたSDGs観点から注目を集めているこのリッドですが、ストローを求める客が減らず、採用の取りやめを検討する店舗があるそうです。 ストローレスリッドの課題の一つは中身をかき混ぜられない点です。これはストローを求める客が減らない要因の一つでしょう。また、「映え」するドリンクではデコレーションされており、結局