本当の価値は「わかりやすさ」の中ではなく「わかりにくさ」の中にある
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色々な研修に参加したり、開催したりしていると、「●●さんの話はわかりやすい!」という言葉を耳にすることがあります。
「人にわかりやすく伝えること」は伝え手にとっては大事なことなので、自分が学んだ内容を人に話したときに、相手から「●●さんの話はわかりやすい!」と言われることは、自分の考えや気持ちが相手にうまく伝わったようで嬉しく感じます。
話の内容が「わかりにくい」と言われたり、うまく伝わっていないような表情が見て取れる場合は、伝え手の立場から考えると今よりも少しだけ相手の背景や考え方、経験などを考慮したりヒアリングしたりして振り返ってみることが必要かもしれません。
逆に、受け手としての立場から同じ言葉を考えてみるとどうでしょうか。
誰かの話を聞いたときに、「●●さんの話はわかりやすい!」と自分の感想として相手に伝えたり、「すごいよ!」と人にシェアしたりすることはあるのですが、わかりやすいことが「良い」という考え方はあまりしません。
なぜかというと、わかりやすさは伝え手の技術や努力や経験の積み重ねであって、相手の話を理解できるかどうかは、自分がどれだけ相手の背景や考え方、経験などを理解したりヒアリングしたりしているかどうかも大事な要素だと思うからです。
伝え手ばかりが努力している状況では相手にはうまく伝わらないし、受け手ばかりが相手を理解しようとしている状況では相手の真意を測ることはできません。
つまり、伝え手と受け手の両方の視点に立って考えてみると、ここで言う「わかりやすさ」、つまり「伝わりやすさ」というのは「伝え手の努力」と「受け手の理解」によって成り立っているとも言えます。
「エコーチェンバー現象」という言葉が最近話題になりつつありますが、特に今の世の中は自分にとってわかりやすいもの、つまり「自分が良いと思うもの」がどんどん受動的に流れてくる時代なので、自分が好きなものや得意なものだけを無意識のうちに取り込んでいないか?ということは普段から気をつける必要があります。
もし何かに悩んでいたり困っていたりするとき、そういった「わかりやすさ」の中から答えが見つかることはあまりありません。
苦手なこと、嫌いなものや難しいこと、自分にとって一見「わかりにくいもの」に本当の価値が潜んでいるのではないか、また、そういった視点で相手や周りを見渡してみると、より色々な物事への理解が深まるのではないかと思います。
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