自己評価の高い部下とどう向き合っていけばいいのか?
「自己評価」と「衆目評価」を一致させる。これは現代の社会で生きていく上でとても大事なテーマだと思います。
他者の評価に対して自己評価が低すぎる人もよく話題に挙がるような気がしますが、逆に、他者の評価よりも自己評価が高い人に困っている上司さんや経営者さんのお話を聞くことも増えてきました。
これは、昔私の部下がその部下に対して困っていたときにまとめたものなのですが、結構好評だったので、備忘録的にnoteでも内容シェアします。
経験上ですが、自己評価が衆目評価よりも高い人は、面と向かって指摘するとプライドを傷つけたり怒ったりしてしまう場合がありますので、「うまくのせる」「できてないことをそれとなく気づかせる」ことが大事です。
この内容だけ切り取るとちょっと嫌な上司になってしまうかもですが、自己評価の高い方の場合、とにかく「のらりくらり、うまくかわす(ほっとく)」ことが大事です。
「相手と同じ土俵に立たない」
これだけで結構効果があると思います。自己評価が低い人には逆に同じ土俵に立ってあげてください。
①同僚や上司に対してマウントを取ろうとするパターン
まず、何を言われてもヒートアップせず、言い合いになることは絶対避けてください。
相手が独自の理論を展開してきた場合は、その土俵の上で話をするのではなく、あくまで根本原因にのみフォーカスし、「うん、それはそうなんだけど、問題は◯◯だよね?」と、無限ループに入れて体力勝負をしていくことが必要です。
同じ土俵に立っていると相手から思われない(相手の競う対象にならない)ようにうまくかわすことが大事です。
体力に不安がある場合や、無限ループから脱出できそうにない場合は、相手にはまだ理解が難しい考え方を一言匂わせ、論点を根本原因の方にずらすような内容を一言呟いて、そのまま立ち去っていくのも手段のひとつかと思います。
例)「なんで●●のようにやってくれないんですか?」→「まあ▲▲ができてからだね~」
②失敗した時や間違えたときに非を認めようとしないパターン
いわゆる「他責」パターンなのですが、これは、失敗に対して追求されたり自分の立場が危うくなったりするかもしれないという不安から来る言動の場合もあるかと思います。
この場合、失敗したことそのものはまずはっきりと指摘してください。
その上で、「なぜそうしたか・そうなったかまでは否定しない」ことが大事だと思います。
考え方まで否定されるとこじれますので、相手の気持ちに共感しつつ、事実として悪いところは悪いという風に伝えて考えさせると良いです。
例)「●●だからできなかった」→「そうだね、●●だったのは仕方ないけど、次に▲▲になるとダメなので、もし●●があった場合に回避する方法はなかったかな?」
③地味な仕事をやりたがらない
「ワシらの時代は皿洗いをしながら料理の仕方を盗んだもんや」と祖父から教えられましたが、そういう考え方を持った人は年々少なくなっているように感じます。
まずは本人に対して、「どういう仕事がやりたいの?」としっかりヒアリングすることが必要です。その上で、それをするためには「●●のように▲▲の仕事ができるようになったらね」という条件を与えるのも良いです。
それで仕事を頑張るようになればラッキーで、大体の人はやらないですが、できなかったとしても特にマイナスはないですし、ルールを定めるのが良いかと思います。
④上司の指示に反発する
これは、何が目的で反発しているのかによって対応の仕方が変わります。
本当に腹案を持っていそうな場合は、まず余裕を持って「君はどうしたいの?」という質問をしてあげてください。
その上で、内容に対してその場でこちらが判断できなければ「後で回答する」「一度検討してみる」という対応が良いと思います。
もし、承認欲求の強そうな方や、提示してくる案がずれている場合などは、③のような条件を与える方法も良いと思います。
人としての振る舞いが良くないと感じた場合は、「その言い方や振る舞いは、僕は我慢できるけど社会人としては良くない振る舞いだから、今回は良いけど次からはやめてね」と”後から”伝えるのが大事です。その場で言うとお互いヒートアップするので気をつけてください。
もし周りに悪影響が出そうなら、「こんなの言われちゃったよー」と周りの部下も巻き込んで、みんなで解決していく方法も有効かと思います。
余談
ここまで出てきたパターンの人、全部昔の私なんです。
自分が元々こういうタイプだったので、その経験も踏まえ、また、自分の上司としての経験も踏まえて覚えている限りで網羅しました。
こういった振る舞いを続けていくと、結果的にどれだけ実績を出しても評価が上がらないので、仕事自体が続かなくなるか、途中で頭を打って自分の行いを見直すかのどちらかに進んでいくと思います。
何も言わない・何もやらない人よりはポテンシャルが高い場合もありますが、上司として、成長するポイントを待ち続ける忍耐強さが大事だなと思います。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
少しでも、読んだ方の向上に繋がればいいなと思います。
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