見出し画像

硝子のびんにきみを入れたら

硝子のびんにきみを入れたら

月をつかまえて枕にしましょう

朝露のついた月桂樹の葉で

きみの肩をなぞったら、おやすみを言う


月にからだを預けて

眠るきみを奪い返しに

朝はうつくしい鳥をよこすでしょう

花びらのリボン

しゃぼん玉の歌

スコアを綴っていくきんいろの蜘蛛糸

ほどけた太陽は

雲の縁にからまって

いつもとおなじ夜に

おはようを言う


きみは言えるかな?


硝子のびんからきみを逃がして

虹のうら側におちた雨を集める

きみはうつくしい鳥の声で

おやすみ、を

言って

砕けた硝子を翼にながし

まるで雨のようだとないた


ご支援は資料や消耗品の購入、機材の新調等にあてさせていただきます。