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2024年10月29日の政治・時事ニュース きわめて昭和的な自民党の属人的政党運営が限界に

総選挙の様子がかなりわかってきました。事前の盛り上がりにもかかわらず無党派層の動員はありませんでした。国民民主党が躍進したところから(そして維新が失速したところから)これまで選挙に行かなかった人たちが選挙にゆくとかなり情勢が変わることも証明できただけに残念なことです。

さて、ワイドショーの関心は「少数与党がどうやって政権を維持するのか?」という点に集まっています。田崎史郎氏などは菅義偉さんしかまとめれないと言っていました。またかつての小沢一郎さんのような剛腕な人がいないことを嘆く人もいます。

ハイコンテクストな日本人はその文脈の中でどう立ち回ればもっともトクかを考えるのでこの文脈を読みつつ政党内外の人間関係を掌握できる人が重宝されるわけですが、複雑さのしきい値を超えると対応ができなくなり崩壊するという傾向があります。

つまり菅義偉さんや小沢一郎さんが出てこないと回らない政治が問題なんですが、なかなかそれに気がつく人がいません。

国際マネジメントを勉強したことがある人にとっては当たり前のコンセプトなのですがこれが日本人には伝わらないんですよね。おそらくこの箇所は読み飛ばされるんだろうなあと思いました。

結果的に背景コンテクストが崩壊する中で更に複雑な情勢を読み解こうとするという不毛な状況に陥るのだろうと思います。

複雑なコンテクストを拾い読みして「わかった!」と感じる人と「途中から読み始めた漫画みたいでよくわからん!」と投げ出してしまうかどっちかなんでしょう。

これと似たようなことがジョージアでも起きています。つまるところ中の人間関係が複雑に絡み合っていてまとまれないという状況です。ジョージアが日本と違っているのは背景にロシアとヨーロッパがいるところ。その意味では日本は外国勢力と直接は結びついていないですから「まだマシ」ということになるでしょう。

ただブログ構成上は別のエントリーになっているので「なぜ日本の国会情勢にジョージアの話が突然混じっているのか?」と感じる人もいるかも知れません。

アメリカでは新聞、テレビ、ITなどがトランプ氏とハリス氏の間のバランスを取るのに苦慮しているようです。日本で政権交代の可能性があってもこのように苦慮するということはありません。これも幸運なことなのですが日本人はメディアの(建前上の)中立性が持っている価値を感じるのは難しいのではないかと思います。


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