日本人が「新型コロナ第なんとか波」で毎回混乱する明確な理由
第八波の流行が始まったようだ。加藤厚生労働大臣は観光に対して影響が出ることを恐れてか「第八波つながる可能性がある」と曖昧な言い方に終始している。このままではきっと大変なことになるんだろうなあと思い色々調べてみた。
厚生労働省とアドバイザリーボードは「やることは全部やったし情報は全部伝わっただろう」と安心している。
現場はトップのやっていることは無茶苦茶だがおそらくそのうちきっと誰かがなんとかしてくれるだろうと考えている。
受け手の側はコロナにかかるというような運の悪いことは起こらないだろうし、なったらなった時に考えようと思っている。
つまり教科書に書いてあるような見事な集団思考の状態に陥っている。誰かがなんとかしてくれるだろうと思っているのだ。だが、話を聞いてみると「うまくいっていない」とは誰も認めたくないようで「きちんと対応できている」と言い張る。
全体の現象は非常に明確なのだが具体例に入ると非常に込み入っていて誰も興味を示さない。受け手はなんとかなると思っているのだから当然である。
アドバイザリーボードは「第八波になったら発熱外来は混雑するだろうから必要のない患者は家で寝ていてもらおう」という「対策」を立てたつもりでいるようだ。ところがこの「対策」は驚くほど現場には伝わっていない。千葉市の担当者に聞いても厚生労働省のオペレーターに聞いても「そうはいってもきつかったら病院に行かないと仕方ないですよね」と笑っている。だが、いざとなったらおそらく発熱外来はパンクするだろう。厚生労働省は全く手当をしていないからである。みんなが「誰かがなんとかしてくれるだろう」と考えているが誰も何もしてくれない。だから慌てるのだ。
セルフ診断キットも混乱している。もともと医療用しか売っていなかったのだが第七波の臨時措置として一般用の発売が決まった。ところが第七波は収束しなかったためこの「臨時措置」が取り下げられないままになっているようだ。このため現場では一般用と医療用でバラバラな説明をする薬剤師さんがいる。さらに厚生労働省ではこれらの違いについて説明したページはない。
これが混乱しないのは受け手である国民が診断キットを買い求めるような状態になっていないからである。
これもおそらく土壇場になって混乱するんだろうなあとは思うのだが、人のことを心配しても仕方ないのでとりあえず自分用の物だけを購入することにした。皮肉なことなのだが普段病気をしないので新型コロナワクチン接種以外で発熱した記憶がない。
政府の中でも意見はバラバラである。厚生労働省とアドバイザリーボードは「家で寝ていてもらおう」という提言をしている。
一方で官邸は行動制限をしたくないので外来を強化すると言っている。
全国知事会は「行動制限はしたくないので国がなんとかしてくれ」と言っている。
きっと誰かがなんとかするんだろう。支持率の低下に焦った岸田総理が最終的になんとかしてくれるのかもしれない。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?