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Hideo Saito
2016年5月1日 20:08
【朗読】立原道造「春が来たなら」
【朗読】立原道造「春が来たなら」*BGMあり。*朗読のテキストは岩波文庫版『立原道造詩集』に準拠しています。春が来たなら 花が咲いたら木のかげに小さな椅子に腰かけてずつと遠くを見てくらさうそしてとしよりになるだらう僕は何もかもわかつたやうに灰の色をした靄のしめりの向うの方に小さなやさしい笑顔を送らう僕は余計な歌はもう歌はない手をのばしたらそつと花に触れるだらう春が来たな
2016年4月4日 14:33
【朗読】立原道造「昨日」
*今回BGMを入れてみました。邪魔ですか(´・ω・`)BGM無し版がご希望の際はお知らせください(笑)*朗読のテキストは岩波文庫版『立原道造詩集』に準拠しています。消えた言葉は追ふのはよさう消えた言葉は私のものだどこに どこに やさしい言葉消えた言葉は空にゐる一日 雲とうたつてゐるのはどこに どこに 私の言葉さがしに行つた人たちと耳をすますなら 私は行かう消えた言葉は私の
2016年2月22日 16:46
【朗読】立原道造「風の話」
*朗読のテキストは岩波文庫版『立原道造詩集』に準拠しています。風の話そんなことを言ふのはをかしかつた僕らは まじめな顔で言ひあつてゐた風が見えないことを最初の子供は 風が埃のそばにばかり見えることを言つた誰にもその考へは気にいらなかつた次の子供は 風が枝のそばにばかり見えることを言つたその子は木のぼりを考へた 葉がそよいだ僕らはみんなで言ひあつたそしてたうとう最後の子
2016年2月18日 16:30
【朗読】立原道造「かなしいまでに」
*朗読のテキストは岩波文庫版『立原道造詩集』に準拠しています。かなしいまでにとほくを見て眼よ おまへは泪をひたかくしてゐた明るい雲の流れる街にボロの軒下を拾つて歩きおまへはひとをさがしあぐんだつれなかつたひとを耳よ おまへのなかに老いたかなしみが潮騒をうたひ とほい靄の夜をささやいた夕暮れて 夕暮れは汚れた城のやう荒れた草生にひとを待つてゐたおまへは 来ないひとを足
2016年2月12日 17:56
【朗読】立原道造「鉛筆のマドリガル」
*朗読のテキストは岩波文庫版『立原道造詩集』に準拠しています。鉛筆のマドリガル夕方くらくて町で人かげを見た 僕はまちがへた長いこと お前がここで待つてゐたと ほんとだらうか。☆僕の口ぐせによると僕はいつでも困つてゐたそんな筈はないんだが(からつぽの帽子を机にのせて僕はしばらくぼんやりしてゐる)窓はすばらしい天気だつたがもし僕がそこへ出て行くならあの青空はきれいすぎるだら
2016年2月8日 15:54
【朗読】立原道造「鏡」
【朗読】立原道造「鏡」*朗読のテキストは岩波文庫版『立原道造詩集』に準拠しています。鏡床屋は頭の上にシヤボンで駝鳥や塔を作つてくれる不意に軽くなつた僕よ僕にはもうまづしげなひげがないだから歩きにくいきれいな顔は似あはない
2016年2月6日 16:37
【朗読】立原道造「もつとたのしくて」
【朗読】立原道造「もつとたのしくて」*朗読のテキストは岩波文庫版『立原道造詩集』に準拠しています。もつとたのしくてもつとたのしくてよいでせう明るい色に塗りませうわるい筆だがかまはずにもつとたのしく描きませうこれはお前の似顔です似てない姿がとりえです☆二十一歳の下手な絵描きは木曜日毎に水彩画をこしらへそのあとですつかり困つた あまり下手であつたから 彼は何かを諦めてしまつ