HELLO,DESIGN 日本人とデザイン

デザインディレクター石川俊祐さんの著書。


ーーーー

デザイン思考と聞くと,デザイナーやアートに興味のある人が持っている考え方と思われがち。

本書は,日本人こそがデザイン思考のポテンシャルが高いという。

それは,デザイン思考が日本の文化と相性がいい・・・というかデザイン思考そのものの文化が脈々と続いているから。

人に喜んでもらう「おもてなし」といった人間中心の思考がそれである。


「人が喜ぶ」とは人が抱える課題を解決している。

「企てる」という意味のあるデザインは,課題に対してどんなソリューションをできるか企てることで「あたらしい未来」を想像している。


つまり,すべてのビジネスパーソンがデザイナーになり得るものであり,デザイナーとは職業ではなくスタンス。

みんながデザイナーになれば,社会もよくなる。

そんなデザイナーの条件は,「自分の主観に自信を持っていること」。


とはいえ,今の社会は定量的な表現で数値にこだわることが多いため,定性的であるデザイン思考が重宝されていない残念な社会。

著者が勤めていたIDEOのような地位や専門性をまたがったコラボレーションの文化が多くの企業で作用されれば実現できる。

そのためには自身も何かの専門家である必要がある。

デザインには,強くて優しい未来を創る力があると信じて。

ーーーー

いつもより長めになりましたが,非常に共感できる書籍です。

なお,IDEOの創業者の一人であるデビッド・ケリーのTEDも参考になる。


Kindle Unlimitedでは0円!



いいなと思ったら応援しよう!

ひでやま
いただいたサポートは写真で社会を楽しくする展示会や写真講座の活動に使わせていただきます!

この記事が参加している募集