山内太地先生の進路講演
はじめに
一週間ほど前に、山内太地(やまうちたいじ)先生というYoutuberの進路講演に参加しました。(’’先生’’は私が勝手に敬意を払って付けています)
⇩彼のYoutubeチャンネル⇩
嘘つけと思う人も居そうなので、一応先生の言葉も載せておきます。
本当は画像も撮って生の風景を見せたかったんですがね。。
それではご覧ください!!
先生の印象
初めに来た時は、ただのおっさんが来たなという印象でした(失礼)
しかし、先生の持ち時間になった途端、
と超大声で言い出したのです。授業参観デーで保護者もいる場で。
開始早々自分の空間を作り出すのが上手く、教員が担う授業時間の半分以下でどんな有意義な講演を見せてくれるのか楽しみでした。超大声でしたが。
又、先生はこうも言っていました。
鼻に付くと感じる人も居るんでしょうけど、私としては講演ってのは自分の価値観を変えるとまで行かずとも見直す為にあるので、これくらいの勢いで来られた方が嬉しいです!!
ここからは先生の言っていた教訓を書いていきます。講演から一週間後に書き始めているので少し忘れているかもしれませんが🙏
大学選びでは科研費で選べ!!
これは結構腑に落ちました。
大学選びには色んな基準があります。
学部・立地・偏差値・キャンパス・学費...
でも「科研費で選べ!」なんてどこの進路情報誌にも言われてなかったので、かなり視野を広げてくれる情報でした。
科研費が多く配分されている大学ほど研究に力を注げるから、科研費も選択基準の一つに入れなさいというわけです。
文系志望の私的には「理系だけの話じゃないの?」と思いますが、、そういうのを舐めると大学選びに失敗するのは目に見えているので、そこも少し視野に入れようと思います。
⇩科研費についてはこのサイトで分かりやすく書かれていました⇩
文科省が公式に公表している科研費が多い大学のランキングがありました(恐らく先生と同じソース使っているはず)。34P〜
https://www.mext.go.jp/content/20211115-mxt_gakjokik-000013523_1.pdf
一桁位に名を連ねている大学は割と納得です。ただ、上位30位までに私達高校生が憧れているような私立大学はあまりなく、国公立が多かったんです。
正にこの事実を先生は強調して言っていました。
「私立大のネームバリューだけで選ぶんじゃないぞ。いざ大学に入ってものびのび研究出来ない環境だとキツい」
私には上のようなメッセージに受け取れました。
でも今思うと、
有名な国公立大学にもそれなりにネームバリューはあるし(ただ地名をまんま使う大学が多いからネーミングセンスに欠けるが)、
のびのび研究もできない大学が高品質な設備を宝の持ち腐れにすることはあまりないと思うんです。
だから科研費の支給額がまずまずの大学は
研究設備もトイレの面積レベル(比喩)で、
科研費が十分に支給されている大学は
マンションの角部屋で仰向けになれる位の設備
だと思うんです。
それは直近の科研費の資料を探すよりオープンキャンパスに行って確かめる方が早いのではないでしょうか。
百聞は一見に如かずと言いますし。
オーキャンも出来ない位の悪天候時とかにネットで調べるので十分ですね。
(今思ったけど科研費調べとオーキャン両方やれば最強なのでは)
まぁなんにせよ、やけに国公立押しが強い先生だなと思いました(でもまぁ事実ではあるよね)
これは私も志望校に国公立大学も検討した方が良いかなと考えました。講演の時はあまり意欲ありませんでしたが、その後に理系学部も検討しました。
セルフ学歴フィルター
色々ぶっちゃけるタイプの熱い先生だったので、学歴フィルターについても触れていましたよ!
彼のTwitterにも似たようなこと書いてありますね笑
ええ。ええ。ここまでは分かります。だからなるべく簡単な大学は志望校に入れていないのですが。
これは非常に耳が痛い内容ですが納得しました。
それに以前から親や先生も「高1の段階で妥協なんてするもんじゃない」と言っていました。
そしてこれらの発言を踏まえて思うのが、
「高1の頃から高い目標を掲げて必死に勉強すれば、高2になった時に妥協しなくても済むし、妥協してもそこまでレベルを下げなくて済む」
のではないかという事です。
今すぐにでもnote止めて勉強しないといけないですね。。。あぁ耳が痛い笑
学力バトルと能力バトル
今の世の中では高い学力も重要だが、それが求められるのは半分ほど。
もう半分は能力バトルが求められる。
という旨の話を聞きました。
これを聞いた時、胸に痼ができた気持ちでした😞 詳しくは以下の記事に書きました。
ただ学力だけが取り柄の「物知り博士」みたいな人は用済みで、これからは
持ち前の能力で、
手に職をつけて、
誰かを喜ばせたり貢献したりする人が重宝されるみたいです。
そんな、皆に重宝される人になりなさいと言われた訳です。
社会的に価値はないけど自分は満足する人生
皆に重宝されるための人生
両立できないもんかなぁ世知辛いや
文系は付加価値が必要
これは初め聞いて、流石に差別的じゃないのかと思いました。それと同時に「付加価値」という言葉が苦手になりました。
そして彼はこうも言いました。
「皆さんにぶっちゃけますと、理系のほうが圧倒的に有利です」
まぁ驚きはしませんでした。日本だと文系に進む人が多く、理系の専門知識を備えた優秀な人材が少ない分、彼らの給料は高いし余程ぐうたらじゃない限り職が見つからない事はないでしょう。
対して、文系学生(特に私文)は理系科目から逃げたクズだの呼ばれ、頭があまり良くない扱いを受けています。
確かに分かります。理系学部は学んだことがそのまま仕事で活かせます。
医学部は医者
歯学部は歯医者
農学部は農家
みたいな。
確かに分かります。文系の場合は学びが仕事に結びつくことは稀です。
法学部は裁判官や弁護士
社会学部は社会学者心理学部はカウンセラーや臨床心理士・心理学者経済学部は経済学者文学部は教師や考古学者
みたいな?でも必ずしもその職に就けるわけではない‥
だから付加価値をつけるしかない。
言っている事は正しいですが、その事実は私には重すぎました。
まぁ。。私はいくら差別的に思っていて、先生の言葉に批判的でも自分が必要だと思う付加価値をつけようとは思います。
担任の先生も私文大卒だったのか、あまり納得行かなそうな表情をしていました。それでも先生は人並みの生活を送れているから、尚更そう感じたんでしょう。
正に納得でした。中学の頃は、こんな私の思ってる事をばっちり言語化してくれる優秀な先生は居なかったかもしれない。
自分の中では「学習」と「受験のための勉強」の違いは、
「実用主義・武器やステータスとしての用途に傾倒」と「教養主義や自分の人生や人助けとしての用途の否定」
だと思っていました。
それを踏まえた上で私は、何も考えないまま受験戦争に突き進んで就職するまで荒波に揉まれたままで終わろうとは思いません。
今はどんなに足掻いたって苦しいし、将来を迎えるにはステータスとしての勉強を頑張るしかないけど、その中で「自分が生きる為」の意識に学習に臨みたいです。
ついに質問タイム
ついに質問タイムが来ました。
高1の皆さんは全員挙手したでしょうか?
山内先生の勢いを持ってしても、最近の若者は挙手はしませんでした。それほど注目されることには勇気がいるのか知りませんが‥
勿論私も挙手しませんでした。
しかしそれは、全員手を挙げると思ったので、敢えて手を挙げずに当ててもらおうと思ったからです笑笑
でも少しの人しか挙手しなかったという事で、また質問を考える時間が設けられました(私も温めておいた)。
その後、こう言われました。
「どうしても私にしたい質問があるなら先着5名だけ前に出てきてください」
面白い先生ですよね。こういう所で私達高校生の勇気を試すことをするんです。
そういう「高校生には少しハイレベルだけど君らなら付いてこれるよね」というスタンスで言われる方が能動的に受けようって気になれます。
私としては、心からしたい質問を温めておいたのでそこまで緊張しませんでしたが(足竦んでただろオイ)。
無事に先着5名の中に入れました。何故か6名出てきてましたが。そのうち4名は私含めてA組の生徒でした。流石新クラスというだけの事はあるんですかね。
私の番が来た時、マイク片手に質問してみました。
おおよそ上のような内容の質問を投げかけました。実際はマイクで喋るのが得意じゃないので辿々しかったでしょうけど。
先生からは次のような答えが返ってきました。
私の記憶力がミジンコなので短いですが、考えさせられるものでした。
今まで「能力を付けるのは紛れもなく自分のため」と思っていたんです。でもそれだと視野が狭いまま。
そこに「他者貢献」という視点を持ち出すと今までになかったアイデアがでるのではないか。
そうして出てきた動機は、コンパッションゴールに繋がる。
今の時代は私含めて、
自己中心的な考えをする人、
努力せずに快楽や良い結果を欲する人、
その癖意識だけ高く下にいる人を笑う人、
最悪の場合努力する人を馬鹿にして、失敗したらこき下ろす人
が多いと感じました。
そんな不寛容で自己中だけど価値創造にニーズが集まるクソみたいに治安が悪い社会で、古くから私達の中に存在する「人助けをする」という泥臭い響きの言葉が価値創造として成り立つ。
そんな当たり前のことに気付けた返答でした。
意識だけでも高く持つけど、生き急いだり、誰かを嗤う人間にはならなくていいんだって。
おまけ
山内先生が私の高校以外でも講演をしているのかが興味深かったので調べてみました(主にTwitter)。
Twitterのプロフには「進路講演をしています。お仕事の依頼は〇〇(メルアド)まで」と書いてあったので、その可能性が濃厚そうです。
色んな都道府県の高校で講演しているみたいですね!
偏差値・男子女子共学 関係なく講演しているみたいです。
きっと講演する高校では、教員の方が生徒の進路についてよく考えていらっしゃるのかもしれません。
或いは、生徒に進路についての意識を高めてほしかったり。
外部の人を呼んで講演をしてもらうのも難しい高校も世の中にはある(教育困難校と言います)ので、山内先生のように高校生の進路に詳しい人が公演を開いているかというのも、中学生のお子さんを持つ家庭では高校選びの参考になるのではと思います。
終わり
全ての高校に山内先生の進路講演があるわけではないので、ある意味貴重な体験記として書きました。
中学生でも高校生でも「今どきの中高生ってどんな感じなのかな」と振り返っている大人でもいい。
将来を自分でコントロール出来るようになりたい人に届いてくれたら幸いです。