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 考えてみれば、仕事を辞めて以来、大きく変わったことがある。

 こないだ、はじめて「カレンダー」を買った。

 今までは、こういった年の暮れに近づくと、取引のある様々な業者から、企業名付きのカレンダーが殺到していた。

 自宅においても、カレンダーを配る業者もめっきり減った。経営上、それどころではないのだろう。

 だから、もはやフリーランスになった時点で、カレンダーは、自前の「必要経費」になったということなのかもしれない。

 カレンダーを得意先に配る企業は、確かに減っているのだろう。ましてや「職場」から離れた身では、その機会は皆無になったと実感できる。

 あたりまえ

 実は、この言葉はきわめて脆弱な関係性にたっている。
これは、あらゆるものの「偶然」の積み重ねによって、かろうじて保たれているものなのだ。

 その偶然性が、永劫であると思ったとき、その偶然の一角が崩れた瞬間、人は絶望におちいる。

 そうだ、あたりまえなんか、そもそもあり得ないのだ。

 あたりを期待する心。それが「あたり」前。なのだ。
ほとんどは「はずれまえ」なのだ。

 そう考えて生きていった方が、気が軽いってもんだ。

さて、どんな素敵なカレンダーがあるだろうか。
自分で選んで買うのは意外と楽しいものだ。

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