【生命への畏敬】は、「思い通りにいくと思うなよ」ってこと

先日、読んだ本。
『こんなふうに、世界をみてごらん』


そこから、存在を思い出して読み返した本。
『センス・オブ・ワンダー』


この世界中で読み継がれている名著と
イエナプランとの共通点は
【生命への畏敬】

それを詳しく書いてみた。



<生命への畏敬>

『センス・オブ・ワンダー』の著者
レイチェル・カーソン

イエナプランの創始者
ペーター・ペーターセン


生きた時代は違えど
二人とも

アルベルト・シュバイツァーの
【生命への畏敬】という考え方に
影響を受けている。



<アルベルト・シュバイツァー>

シュバイツァーについての知識は
学習漫画をかじった程度しか
もってないけれど

ドイツの医者であり、
音楽家であり、哲学者。



アフリカでの医療活動に
生涯を捧げ、
のちにノーベル平和賞を
受賞した。


彼は、医療活動の費用を稼ぐために
たびたび、母国へ戻り

演奏会や講演会で
お金を稼いでいた。


その講演会の中で
【生命への畏敬】という考え方を
訴えた。

どんな人の命も
等しく価値がある。
自然にも命がある。

命あるものを大切にして
ともに生きよう

という考え方。



世代を超えて
さまざまなところに
影響を与えている。




<レイチェル・カーソン>

レイチェル・カーソンについては
まとめるとこんな感じ。


1907年 アメリカで生まれる。


優秀な学生で
作家になるか、
生物学の道に進むかを迷い、



大学の教授の影響を受け
生物学の道に進むことを決める。


女性の科学者がまだまだ少ない中で
勉学に励んだ。


仕事をしながら
執筆活動にも取り組み
30代で出版を始めた。



その中でも話題を呼んだのが
1962年に出版された
『Silent spring』(沈黙の春)


化学物質が環境に与えている
影響を世界中に訴えた。



1965年.
死去の翌年に発表された
『Sense of Wonder』
(センス・オブ・ワンダー)



自然から受け取る感性を
絶妙な言葉で表現した著書。



世界中の人に
何度も読み返されている。



そしてそんな名著の著者も
シュバイツァーの影響を受けていることを
この本で知った。



<イエナプランの【生命への畏敬】>

イエナプランの創始者
ペーターセンも
【生命への畏敬】から
影響を受けた一人。



イエナプランは
“全人的な教育”と言われている。


教育は
能力やスキルなどの
有用性だけで人間を見るのではなく

その人の個性や能力の凹凸
全て含めて
人格を仕上げていく作業である。

そこには
“生命”が基本にあり

何一つ、同じものはなく
何一つ、取り替えがきかない。

それ以上に大切なものはない。
そして、どの生命も完璧である。

だからこそ
その生命と生命が
互いを大事にし合い
寄り添いながら
生きていく。

その作業そのものが
教育である。


これが、イエナプランの考え方。




つまり、
イエナプランにとっての
【生命への畏敬】とは
最上位の原則



<手のひらで転がす>

教育は
時に、人間をバラバラに捉える。


算数が得意
漢字が書けない

友達とうまくやれない
リーダーシップがある



それらの事象に対して
教育者は
あれこれ考えて
手を尽くす


授業案をねったり
教材をつくったり
探究のプログラムを考えたり



それに夢中になると
まるで子どもを
“手のひらで転がしている”ような
感覚に陥る。



まるで、自分が
”子どもをコントロールしている”かのように。



でもそれは間違い。


というか
土台無理な話。




“生命への畏敬”
って言葉は難しいけれど

私はこう言い換えるのが好き。

「人が思い通りに動くと思うなよ」



うまくいくことの方が少ない
教育や育児は
本当に果てしない作業だ。


だからこそ、

「生命は思い通りにはなりません」


そんな考えをもてると
肩の力が抜けて
いい感じになるはず。


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