見出し画像

新興・途上国の債務問題

新興・途上国の債務問題

20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が昨日閉幕しました。
議長国はインドです。
インドは、「グローバルサウス」の盟主を自認しています。
「グローバルサウス」とは、主に南半球に存在するアジア、アフリカの新興国・途上国のグループの総称です。
また、世界経済の格差で、南北問題の「南」にあたり、南半球に属しているかどうかにかかわらず、新興国全体を指すこともあります。

議長国インド・モディ首相は、
『多くの国々では持続不可能な債務水準によって、財政的な存続も脅かされている』
とメッセージを送りました。

世界銀行によると、新興国の対外債務は21年末で9兆ドル(1200兆円)。
最貧国の約6割が過剰債務に陥っているか、その可能性が極めて高いと言われています。

今G20でインドは、債務問題の解決案として、「共通枠組み」の拡大を提案しました。
「共通枠組み」とは、
『国際通貨基金(IMF)などが主導して債務の一部免除を進めやすくする仕組み』
です。

今までは、低所得国に限られていた枠を、中所得国、つまりグローバルサウスに広く広げようというものです。

インド・ シタラマン財務相も、このG20を
『グローバルサウスの声を聞く場だ』
と語っています。
インドが債務問題での発言力を高めたいという思惑があるそうです。

もちろん日本も参加しており、鈴木俊一財務相は、
透明な枠組みの中で債務問題を議論するという考えで、日米欧共通の立場に立っています。

一方、米国と覇権を争う中国は、債務減免に慎重な姿勢を崩していません。
(実は反対しているという声も上がっています)

注目したいのはGDP。
G7と新興・途上国の GDPを比較すると、ここ数年でその差は肉薄し、ついに22年で新興・途上国のGDPが、G7の国々のGDPを逆転しました。

新興・途上国の今後の経済成長の期待が高いのが見て取れます。

新興・途上国の高成長ぶりも注目すべきですが、G7の中の日本の低成長が、逆転を許しているのではないかと思えてなりません。
現状維持は衰退と同じです。
いつまで低空飛行をしているつもりなのかわかりませんが、今年を飛躍(回復)の年にしたいですね。

『  』内、参考・引用
2/26 日本経済新聞
【膨らむ新興国債務 最貧国の返済額3割増】
【グローバルサウス 新興国全般、南半球に多く】より
#経済 #為替 #株式市場 #日経平均 #米株価 #金融 #投資 #世界経済 #物価 #国債

いいなと思ったら応援しよう!