日銀・黒田総裁のプラスとマイナス
日銀・黒田総裁のプラスとマイナス
日銀の黒田総裁にとって最後の定例の決定会合後の記者会見において、2013年就任以来ここまでの10年を「金融緩和は成功だった」と総括しました。
ただ、目標であった2%の「持続的な」物価上昇は実現せず残念だったとも言われました。
日銀が導入したイールドカーブコントロール(長短金利操作)によって生じた低金利で、銀行の融資増を通じ前向きな投資を促しました。
また、円安や株高で緩和策の副産物で経済を支えたことも事実です。
しかし一方では、黒田日銀の異次元の金融緩和により、「マイナスの副作用も出てきた」とよく報道記事やコメンテーターの言葉から発せられています。
その副作用とは、大量の国債買い入れにより、日銀の国債保有割合はそれまでの1割から5割強に膨らみ、市場の機能は大きく低下しました。
それは例えば金融市場に混乱をもたらし、国債市場の流動性低下などを招きました。
また、金融政策に頼り、政府の成長戦略という政策をせず、いわゆるゾンビ企業とも言われる企業が延命され、経済の活力をそいだとも言われています。
いずれにせよ、プラス面もマイナス面もあるということなのでしょう。
経済を活性化させるには、日銀の金融政策だけではなく、政府の財政政策も同時進行であるべきで、金融政策への過度な期待は禁物だということを教訓にすべきだと社説では述べられています。
4月には日銀総裁がバトンタッチされます。これまで以上に政府と日銀とがタッグを組み、この日本という国の経済を復活させて欲しいと切に願います。
『 』内、参考・引用
3/18 日本経済新聞
【黒田日銀の教訓生かし経済の再生急げ】より
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