カタカナ英語の功罪
英語がそれほど得意ではない私の話なので、話半分に聞いてください。日本語の中には、英語やそのほかの外国語から取り入れた言葉(外来語)が数多くあります。古くは、金平糖・坊主・合羽など、すでに外国語と意識されていない言葉も少なくありません。
外来語は基本的にはカタカナで表記しますから、比較的歴史の浅い外来語は簡単に見分けが付きます。最近なにかとよく使われる”エビデンス”も外来語です。複雑な意味を持っていて、日本語に意味の近い単語が無い場合は、外来語は便利かもしれません。しかし、すでにきちんとした日本語があるのに、わざわざ外来語を使うのには、何らかの意図を感じてしまいます。本人には自覚が無いのかもしれませんが、マウント臭がプンプンします。
最近は英語由来の外来語が増えてきたように感じます。先程のエビデンスもそうですが、ストラテジーやシナジーなども、意識高い系の人達によく使われています。外来語は日本語の語彙を増やす点ではメリット(これも外来語)がありますが、外国語習得にはデメリットになる場合があります。
その理由は、外来語の日本語発音と本来の発音との大きな乖離があるからです。タイトル画ではわざと「アップル」と書いていますが、実際には”アポー”に近い発音です。外来語を知っていて、それを使って英語にする場合には注意が必要です。日本語の発音のままでは、伝わり難い/伝わらないことが多々あります。
ミネラルウォーターなどに使われているウォーター(水)は、このままでは通じ難い単語の一つです。ジョン万次郎が自作の英語辞書に書いていたように、”ワラ”が実際に近い発音です。私が知っている中で最も発音の乖離が激しいと思った単語は、コヨーテ(カイオゥティ)やジャガー(ジャギュア)です。
日本語は柔軟なので多くの外来語を受け入れていますが、その柔軟さが外国語の習得を妨げている可能性もあります。