怒りのコントロール 自分の頭で考えよう!
”怒りの感情”が沸き上がった時、この感情をあなたならどう表現しますか?。『頭にきた!』でしょうか、それとも『ムカついた!』でしょうか?。どちらも同じだと思われるでしょうが、この二つには大きな違いがあります。
ある先生から聞いた話です。その先生は、こう教えてくれました。「最近、若い奴らが怒った時に使う”ムカついた”という表現は、胃という内臓の反射的な応答を表わしているのだ。彼らは、頭で何も考えていない。頭つまり脳で考えた状態の怒りの表現が”頭にきた”である」。この先生の物言いは偏見を含んだ極論ですが、確かに一理あると思いました。
”ムカつく”は、個人的な好悪の感情なので、論理的な理由はありません。その人が瞬間的に”ムカついた”と思えば、”ムカついた”ことになるのです。しかし、”頭にきた”という場合は、その感情に至った何らかの理由が必ずあります。そこが”ムカついた”と”頭にきた”の大きな違いです。
私が若い頃の”ムカついた”には、”変なものを食べて気分が悪い/胃がムカムカする”ほうの意味で使われていましたが、今では”怒りの感情”を表わすときにも、しばしば使われています。これは、怒りのあまり感情が昂って胃がムカムカしてきたことを表現したものかもしれません。
突発的な”怒りの感情”を抑える方法に、”脳内でゆっくりと1~5まで数える”という方法があります。これは、”ムカついた”を”頭にきた”に置き換える変換過程だと考えることもできます。単なる突発的な感情なら、然したる理由がないわけですから、”ムカついた”感情は時間経過とともに緩和されていきます。また、この感情が何かの理由によって引き起こされているのなら、”頭にきた”に変換された後で、さらにじっくり考えれば良いのです。”怒り”自体は感情の問題ですが、その”原因”を頭で考えることは可能です。
しかし、そう簡単に行かないのが複雑な『人間の感情』です。あとで気付くと、どうでもいいことに怒ったりしています。そのたびに反省するのですが、なかなか治りません。これが生身の人間だと、諦めるしかありませんね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?