苦労人ユーモア 2

ストレスが高く、もはやくだらないことを欲するエッセイ・・・

学びの寿司屋 その2

さて、それはともかく、話をお寿司屋さんに戻す。寿司、酒、天ぷら、そして、最もの肝である「会話」。ガーっと盛り上がる客。盛り上がりは席順(ポジション)同様、カウンターの向こう、お寿司屋の人の表だつことのない巧妙(こうみょう)な指揮によるー。

フリーダムに見えて、実はむやみやたらな発言は許されてはいない。正しい順番、それがあり、それが読めない場合、とても威張る人、悪酔いの甚だしい人、他の客をスマホの方へ意識を走らせる人などとなる(学習の登場)。そしてその手の客が店の本意に反し登場すると、影の指揮者、寿司屋の人は、他の客に「すみません」と小声であやまる。クオリティーの高いお寿司屋さんとしての矜恃、プライド。

盛り上がりの中にそこに集ったカウンター客の面々、その各々の人生成果が披歴(ひれき)され、まさにそれこそが旨い寿司、酒を愛しながら可能な学習の時間。

しかしいくらそこにおいて華々しいカーニバルが催されようと、祭り。祭り、それは常に終わる運命にある(こうしたお寿司屋さんでの気持ちの「上昇と下降」を歌った歌に、吉田拓郎という人の『祭りのあと』という名曲がある(それではないことにみえるこの曲の本来の骨子はそれである。と、踏んでいる)。

そして学習時間も終わりに近づく、ここで現れるのがしきたり、という日本古来のマナー・・・

その3へと続きます。ご精読ありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?