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データ分析ツール=Excel?
はじめに
DX人材に必要なスキルの一つに「データ分析ツールを使いこなせる」というものがあるらしいです。「データ分析ツールとは何を指すか?」については、諸説あるものの、たとえばTableauなどのBIツールを指すことが多いと感じます。
とはいえ、実際に企業内で「見える化ソフト」の設計・開発を行っていると、現場ユーザは
見える化表示部のイメージとして、暗黙にExcelを想定
しており、実際に「Excelのような操作性」を要求します。本稿では、それは何故なのか? について考察します。
Microsoft Excel(以下、単に「Excel」)とは何か?
まず、そもそもExcelとは何かを確認しておきましょう。
Microsoft Excel(マイクロソフト・エクセル)は、マイクロソフトがWindows、macOS、iOSおよびAndroid向けに開発・販売している表計算ソフトである。
なるほど、表計算ソフトであるか。
表計算ソフト(ひょうけいさんソフト、英: spreadsheet、スプレッドシート)は、数値データの集計・分析に用いられるアプリケーションソフトウェアである。ワープロソフト、プレゼンテーションソフトなども含めてオフィスアプリケーションとも呼ばれる。
「表計算ソフトは数値・計算をするためのソフトで、Excelはそのうちの一つである」というのは、言葉の定義からすると正しいですが、現状の日本企業での使われ方からすると必ずしも正しくありません。
一方で、サイズの大きいファイルを開いても比較的軽快に動作することや、多くのコンピュータにインストールされておりワークシート上にオブジェクト(図形や画像)を貼り込むことができるなどの点から、日本では特に計算などは行わず、ワークシートを方眼紙に見立てた申請書や設計書や進捗管理用の単なる表作成に使用されることも多く、「Excel方眼紙」などと揶揄されている。揶揄される理由は、文書作成や進捗管理のような本来WordやProjectなどで行うべきことを表計算ソフトのExcelで行うことで、極めて編集しづらくなり、またExcelの特長であるデータの集計や再利用性も台無しになるためである。
(中略)
JPEGなどの画像ファイルをインポートしてシート上に貼り付けたり、オートシェイプ機能により作成した矢印などの図形を表やグラフに貼り付けたりすることも可能であり、限定的な用途であればプレゼンテーションソフトウェアであるMicrosoft PowerPointの代用としても運用可能である。Adobe Illustrator等の本格的なドローソフトに比べ機能は劣るものの、安価で低スペックのPCでも動作するため工夫すれば本格的な作画も可能である。
すなわち、Excelは「ワープロソフト、プレゼンテーションソフトと組み合わせて使う表計算ソフト」としてではなく、
ワープロソフト・プレゼンテーションソフトの代替(計算はしない)
として使われることが結構あり、それゆえに「人の目に触れることが多いアプリケーションになってしまって」います。Webブラウザの次によく使うソフトかもしれません。
このように会社のあらゆる書類を作るために必要なソフトですから、会社で使われるPCのほぼすべてにExcelはプリインストールされています。そこで少量のデータを操作するためにはExcelがあれば事足りるわけですから
データを扱えるソフト=Excelとなってしまう
というのは仕方がないでしょう。10000セル程度であれば、快適に操作可能なわけで、それ以上のデータに触れる機会の少ない人が、データ分析ソフトをわざわざ有料で用意するモチベーションが湧かないのもやむを得ないのかもしれません。
そのツールが使われないのは「Excelのよう」ではないから
最初に書いたように、「データ分析ツール」といえば、たとえばTableauなどのBIツールを指すと思います。しかし、日本企業で未だにBIツールが広くいきわたっているかと言われると、まだまだな印象です。
BIツールのPR記事に、「Excelを分析に使う苦労を減らすためにBIツールを導入したら、BIツールでグラフを作る苦労を減らすためにExcelを使い続けるという、冗談のような冗談ではない理不尽を解決」(参考:BIツールがあるのに「Excel」で作業したがる社員はなぜ減らないのか?)という記事が昔からあるほどです。
それほど、Excelは日々の業務に深く根ざしています。
BIツールほどではなくとも、ある種のデータを扱うようなアプリケーションを開発した時に聞かれる声をまとめたものが以下です。
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