ペライチを書くのに必要なのは「2S」
はじめに
前回のnoteでも書きましたが、どうも我々は「資料作成」に多くの時間を割いているようです。
会議も資料もメールも仕事には必要なものですが、どれも「過剰品質」となっていると感じることが多いです。
そこで今回は、この資料作成の時間を以下に減らすか?を考えていきます。
「ペライチ」とか「一枚モノ」と呼ばれる資料
大量の資料を作成・印刷・配布することに疲れている人は非常に多いと思います。この対策として「ペライチ」「一枚モノ」を薦める人もいます。
たとえば、このページで示されているような資料に対しては、
こんなフォーマットでは、とてもすべて書ききれない!
当社は絵を入れることになっているがそのスペースがない!
などと、反論する方がおります。が、これはペライチの効能が正しく理解されていないと感じます。
そもそも資料の目的は「○○を買いたい」「◆◆の人を呼びたい」「★★に行きたい」といった要望を伝えるものです。つまり、その要望に対して
「承認する」などの期待するフィードバックがもらえれば良い資料
なわけです。要望を伝えるために、人はあれやこれや手を尽くし、資料を引用したり、図を説明したりを施すわけですが、ここで必要なことは
時間をかけても承認に寄与しない作業には、時間を使わない
ということです。そんなことをしても価値が無いからです。まして、資料の多さがその資料の価値を決めるなどということはありえないのです。
書くことを「整理整頓」しましょう
ここで必要となるのは、書くことを「整理整頓」するこということです。ただし、
ここでいう「整理整頓」=製造業でいうところの「2S=整理・整頓」
です。ここで、突然ですが、製造業に入ったら、最初に習う「2S=整理・整頓」についてご紹介します。
つまり、「要らないものを捨てる」のが整理です。要らないものを残すと、要るものが配備できないからです。そして、いるものだけが残された状態から、適切に取り出せるように配備することを「整頓」と呼びます。
2Sの考え方で「整理」が先に定義されているのには意味があって、まず要るものと要らないものを分けないと、要るものの保管場所が決まらないからです。
この考え方はペライチの書き方にも通じます。つまり、資料は、書ききれないほど書くのが必要なのではなく、
書くべきことだけに「整理」し、読みやすく「整頓」されている
ことが重要なのです。そして、その整理整頓の仕方を最初に共通化しておこうというものが「ペライチフォーマット」になります。
この目的さえ叶えばペライチフォーマットは実はなんでもよいのです。たとえば、私は最近以下のようなペライチフォーマットを使っています。これは話題における「価値」の位置づけを明らかにしつつ、現状と課題設定を示すために利用しています。
別にたいしたことのないフォーマットです。どこにでもある言葉しか使っていません。しかし、大事なことは、
ペライチの中身の議論に集中できる状態を作るためにフォーマット化する
ことですから、ここに難しい用語が使われている必要はないのです。大事なことは、このようなフォーマットを自分なりに考え、これを適宜改善していくことです。
おわりに ~ 「整理整頓」が働き方改革に繋がる(?)
いま多くの企業にとって、関心の高いテーマに「働き方改革」があります。
「働き方改革」という言葉がその会社にとって何を指すか?は、それぞれの会社における定義なので様々でしょうが、たとえば厚生労働省のサイトでは以下を列挙しています。
長時間労働の是正
雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保(同一労働同一賃金)
柔軟な働き方がしやすい環境整備(テレワーク、副業・兼業など)
ダイバーシティの推進
賃金引き上げ、労働生産性向上
再就職支援、人材育成
ハラスメント防止対策
一番上に来ているのが「長時間労働の是正」ですが、ここに手を打つためには「いま、多くの時間を割いている資料作成のじかんを減らす」という施策が有効だと思いませんか? 是非、自分なりの工夫をしていきましょう。
さて、整理整頓が必要なことはわかりましたが、ではどうやって整理整頓、特に整理を行えばよいのでしょうか?
特に重要なのが「要る・要らないの判断基準を明確にする」です。この判断基準はなかなか難しいです。こんまり(近藤麻理恵)さんは「トキメキ」を基準に整理を行っていたようですが、お部屋の片づけならともかく、仕事における要求をトキメキ基準で取捨選択するのは、私にはなかなか難しいです。
ポイントは
やりたくないことは、いかにやらないかを考える
シンプルに考える
ということだと考えますが、こちらについては、またページを改めて書いていこうと思います。
(つづく)
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