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2023年10月、再度「将棋の駒を持つ女子中学生」を生成AIに描かせてみた:Bing Image Creator編

はじめに

以下のような投稿がありました。

この「盤面がチェスになる問題」は将棋系生成AIあるあるで、このnoteでも過去に取り上げたことがあります。

さて、2023年3月時点では

「将棋ともチェスともつかない何か」を生成

してしまいましたが、あれから半年経って、状況は変わったでしょうか? 今回は改めて「将棋の駒を持つ女子中学生」の生成を試みようと思います。


DALL·E 3

今回はBingの「Image Creator」を利用します。エンジンはDALL·E 3(ダリ3)です。

まずは、普通に「将棋の駒を持つ女子中学生」というキーワードを指定してみます。

鎌田さんより竹俣さんに似てる

いきなり前回のクオリティを大きく超えて

きました。盤面上の駒はチェスっぽかったあったり、駒を右手には持ってくれませんでしたが、なんというかこれでもう十分な気がします。

プロンプトに「将棋」を使わないで試行してみる

さて、このnoteの仮説は「将棋 → 英語で“Japanese Chess” → Chess をもとに画像生成」なのですが、逆に言うと、

Chessという語を使わなければ、将棋っぽい絵が描けるのでは?

と考えました。せっかくプロンプトがいろいろ指定できるので、今回は将棋の駒や盤の様子を表現してみようと思います。

将棋の駒がチェスのようになるので、「駒」という言葉は使わない方針にしました。将棋の駒はどういう形をしているかを考えてみると

駒(こま)は、将棋において盤上に並べて動かす用具である。駒を識別するため、先が尖った独特の五角形の木片の表裏面に文字が書かれている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/駒_(将棋)

将棋の駒を「木片」と呼ぶのは気が引けますが、他に良い語がないので今回はこれで指定してみます。また大きさも指定してみます。

象棋(シャンチー)みたいになった

女子中学生のクオリティは相変わらず高いですが、駒は五角形ではなく丸い形になってしまいました。これでは

将棋ではなく象棋(シャンチー)

の駒です。

この後もいろいろ試しましたが、

だいぶ近いが、これではまだ将棋じゃない

どうしても駒の厚みが消えません。これでは麻雀牌のようです。

おわりに ~ そろそろ「日本」のデータで学習した生成AIが求められる

少し古いですが、2023年3月に自民党が出した生成AI活用に関する提言書、いわゆる「AIホワイトペーパー」が発行されました。

その中で、日本に関する絵を生成することの難しさが語られています。

海外の画像生成AIが、日本に関する絵をうまく作成できない、いわゆる「データバイアス」について、課題を提起。官民データの利活用に対し、標準データモデルの整備のほか、政府や地方公共団体が保有している公式データをAIモデルで利活用できるよう、整備を進めるとした。また、データバイアス解消のため、海外のAIモデルに日本関連データを積極的に提供することも盛り込んだ。

日本独自のAIモデル開発は難しい 自民党が「AIホワイトペーパー(案)」公開 - ITmedia NEWS https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2303/31/news119.html
日本っぽい何か(「AIホワイトペーパー」より)

このように、日本に関する絵を生成しようとして、いくらプロンプトを頑張っても、そもそも

学習データに「日本っぽくないもの」しかなければ、日本っぽくない絵しか描けない

ということになります。

その意味で、お試しレベルから一歩超えて、生成AIで「日本っぽいもの」を描くのであれば、学習データはやはり日本で撮られた「日本」の物が必要となってくるでしょう。個人的には、将棋に関して、まさにそれを期待したいところです。

2023.11.21追記

noteから直接Adobeの生成AI機能が使えるようになったそうなので、せっかくだから作ってみました。

(おわり)

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