【読書の付箋】ティールの罠(『理念経営2.0〜会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ』佐宗邦威著、2023年、ダイヤモンド出版)
不定期かつ習慣的に読書するごく平凡な日常。
スローリーディングが好きなので、遅読ですが、その日に読んだ本の、その日に読んだ部分だけ、自分なりの湯上がり感を、綴ります。
今日の書籍は、
『理念経営2.0〜会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ』(佐宗邦威著、2023年、ダイヤモンド出版)
【今日の付箋】
フィールの罠
著者佐宗邦威の経営するBIOTOPEの危機と企業理念の創造。
ティール組織の自律分散型組織を実践し、事業は順調に発展する中、コロナ禍によるリモートワーク開始後に、主要メンバーが離脱。
コロナ禍で隔絶された時期に、自らがこの会社で働く意義。或いは、会社という群れで働く意義を自問自答する機会が生まれ、働く意義が揺らいだ。
元々自律分散型組織に自由度を優先させる為、会社の存在意義(企業理念)創りをあえてしてこなかったが、BIOTOPE佐宗氏は、組織存続の危機から、経営者自らが覚悟を決める。
社員と対話を進め少しずつ自分達の理念を言語化した。「存在意義への問い」が生まれるのは、その存在が脅かされた時。つまり、死が目前に迫った時。実存への渇望が、組織に編み込まれたDNAのスイッチを入れる。
その後、BIOTOPEは、組織としての重心が決まり、メンバーが個性を活かして動く、真の安定した自律型組織となる。
次回は、「21世紀の経営理念」
【ひとこと】
ティール組織の幾つかの事例からも、組織のDNAによって自律型組織へとなるが、その方法・アプローチは様々。ひとつ言えるのは、1人のリーダーの危機感から発する創造的なアイデアが起点となっていること。ソース原理に繋がりそうな予感。