見出し画像

【読書の付箋】チーム間の人員調整と知識交換(『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』フレデリック・ラルー著、英治出版)

不定期かつ習慣的に読書するごく平凡な日常。
スローリーディングが好きなので、遅読ですが、その日に読んだ本の、その日に読んだ部分だけ、自分なりの湯上がり感を、綴ります。

今日の書籍は、
『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』(フレデリック・ラルー著、英治出版)

【今日の付箋】
オレンジ型組織からフィール組織へのパラダイムシフト【チーム間の人員調整と知識交換】


人員調整に関する事例。FAVIでは、定期的なチーム代表による会議が行われ、人員の過不足を確認する。チーム代表は、他チームで一時的に入れるボランティアを募るが、あくまで自発的意思に基づく。

知識交換の事例。同じくFAVIでは、逆委託のプロセス(自薦とチームの合意)において、スタッフ機能として知識交換の業務支援にあたる役割がある。他チームの成功事例は、工場見学し学習することを促し、サプライヤーの新規開拓においては、月次定例において情報がシェアされる。ただし、その役割は、各チームにニーズがなくなった場合、自然消滅し、強制力はない。

これらの事例は、ティール組織において人員調整や知識交換は、形式より機能に基づくことを示す。セルフマネジメント組織のミーティングや役割は、自然発生的に生じ、チームに価値ある限り存続する。

一方、組織構成人数が多い場合、SNSやテクノロジーを活用する例もある。

ビュートゾルフは七千人の地域看護師がオランダ全域で活動。その知識の交換は、「ビュートゾルフ・ウェブ」のSNS機能で行われる。

創業者ヨス・デ・ブロックは、セルフマネジメント組織における知識交換に、「ビュートゾルフ・ウェブ」が重要な位置を占めることを予想していた。何故なら、専門家を雇っても効果は薄いと考えたからだ。更には、看護師の誇りを傷つけるかも知れない。看護師には専門的知識があり、その知識を集約すればよいと考えたのだ。


次回は、「信頼対統制」。

【ひとこと】

形式からではなく機能から。自然発生し価値ある間は存続するという考え方は、実務的で浸透しやすいロジックだと思う。

いいなと思ったら応援しよう!