料理の「さしすせそ」と人間の身体
☆同じ物を食べても反応が変わる?
日本人なら誰でも聞いた事がある「料理のさしすせそ」
さ → 砂糖
し → 塩
す → お酢
せ → せうゆ(しょうゆ)
そ → 味噌
詳しい事はあまり書きませんが、どうやら最初に砂糖を入れるのは、塩よりも分子が大きく染み込みに食いようで、具材に染み込みやすくするためのようです
こちら↓で順番に入れる理由を解説されていましたので、参考にしてください
塩は砂糖よりも分子が小さいため、先に入れると砂糖が染み込みにくくなってしますようです
「入れる順番によって仕上がりの味が変わる」
と言う事です
仕上がりが変わると言うのはどう言う事なのでしょうか?
料理のさしすせそは身体とどんな関係があるのでしょうか?
あくまで私の主観により書き進めて行きますのであしからず
☆何から食べるか?
目の前に和定食があります
お味噌汁に魚の煮付け、白菜の漬物に大豆の煮物…茶碗蒸しもいいですね
好みの献立はともかく、あなたはまず何から口に運びますか?
私はきっと味噌汁です
それに何か理由があるか?と聞かれたら多分
「いや〜…特に理由はないけど…」
と答えます
☆自分の身体の声がそうさせる
味噌汁を選んだ方は多いと思います
理由は?と聞かれてもなんだかよく分からないけど選んだ、というのが私の理由です
いつもなんとなく最初に口に入れています
その理由について少し考察します
まず汁物を口に入れる事で食堂を湿らせ、スムーズに(食べ物の)固体が通過しやすいようになると言う話を昔聞いた事があります
なるほど!理に適っています
もしかすると、自分の身体を守るための本能でそうするのかも知れませんね
☆入れる順番の重要性
空腹時の体内を例えるとすると、水を撒いたらすぐに染み込んでいく砂のような物です
体内に入れた食べ物や飲み物は、口の中から食道を通り、胃に達します
もし、身体を汚すような物を最初に入れてしまったらどうなるでしょうか?
血液が酸化しやすい甘い物を最初に食べてしまうと、どんどん染み込んで吸収されてしまいます
ん?料理では砂糖が染み込みやすいように最初に入れました
ここに健康的な食べ方のヒントがありそうに思えます
☆しっかり染み込ませるか?染み込ませないようにするか?
ここでは、さしすせその最初の二文字「さ」と「す」について考えてみます
まず、「さ」の砂糖です
砂糖(上白糖)をはじめとして、果物の果糖、芋、栗なども糖質が多いです
蜂蜜の糖質なども含まれます
異性化糖と言われる果糖ブドウ糖、ブドウ糖果糖なども含みます
砂糖を最初に食べると起こることを想定してみます
私の師匠は東洋医学博士の並河俊夫ですので、並河式理論に基づいた考え方を記します
・体内の血液が酸化して身体も酸化させる
特に染み込みやすい状態、空腹時に食べたり飲んだりすると酸化しやすくなると言うことです
酸化すると、肩こりや倦怠感、肌荒れ、高血圧、老化が進む、病苦の原因になったりします
抗酸化作用のある物を食べるのが良いと言われて久しいですが、まずは酸化させない食事の摂り方と言うのが大切になってくるのではないでしょうか?
抗酸化作用のある物を食べるよりも、まずは酸化させないと言う事が大事です
☆食べ方でダメージを軽減する
では、身体を酸化させる砂糖を染み込ませないような食べ方をするにはどうすれば良いのでしょうか?
もうお気づきの方も多いかも知れませんね!
料理のさしすせそに、すでにもうヒントがありました
「塩の分子は細かいので、分子の大きい砂糖を先に入れる」
では、まずは塩っけのある物を最初に食べれば糖は吸収されにくいと言う事が推測出来ます
そして、その塩分に還元力があるとするならば…抗酸化作用のある食べ物を頑張って摂る必要すらなくなるのではないでしょうか?
☆還元力とは?
以前の記事で還元塩について触れました
そちらを参照していただければと思いますが、還元力があるのは塩だけではありません
新鮮な野菜、果物、肉、野菜なども還元力があります
スーパーに置かれているそれらの商品はどうなのでしょうか?
私の知っている農家には大きな冷蔵庫があり、収穫した野菜を保存しています
収穫した野菜の値段の変動を見ながら、高い時期を狙って出荷するような手法をとっているようです
収穫して
数日経った物を市場に出荷→仲買→買い付け→店頭
もしかしたら、収穫から数日、一週間と経ったものかも知れませんが、そう言ったものは「既に生きていない」つまり、酸化が進んでいる可能性が高いです
酸化しているものを食べた人間の身体が参加する事は、考えるのに容易いでしょう
もちろん今では直売のところも多いですが、できればそう言ったところで買う方が還元力のあるものである可能性が高いです
しかし、農薬や除草剤の問題も出て来ますが、今回はそこに触れないようにします
話がどんどん逸れて行きますので
☆先人達の経験からなる食生活
私が子供の頃、おじいちゃんと一緒に生活していました
夕飯を食べた後、ご飯茶碗に自家製の大きくて塩っぱい梅干しを一個入れて醤油を垂らし、そこにお茶を入れて飲んでいたのをよく覚えています
子供ながらにそれを見て、あんまり美味しそうじゃないな…美味しいものを食べた後になんでわざわざそんな物を飲むんだろう?と不思議に思っていました
ですが、それもどうやら日本人が昔からやって来たことのようで、整腸作用があるようです
脂っこいもの、お肉、糖質などを多く摂った時にとても効果的なものだったのです
また、陰陽論もしっかりと理解していたようで、食べ物の陰陽の組み合わせでしっかりと中庸にまとめられているものも多くあります
冷奴にネギと生姜、鰹節、醤油をかけることで、陰性食品である豆腐を上手に中庸に収めてバランスを摂っていたようです
また、畑の物、海の物、発酵食品といったように考えるとしっかりとした知恵がそこにあるように感じます
一朝一夕で成り立つものではなく、食べた後の体調、気持ちなど…何度もの試行錯誤があり成り立った知恵と経験、またその知識がしっかりと受け継がれて今残っているものなのだと言うのがよく分かり、その事は私達日本人にとって大変大きな財産なのです
冷たい蕎麦にはネギとわさび、温かい蕎麦にはネギと油揚げと七味
お刺身も魚によってわさび、生姜、甘だれなどいくつかの薬味や調味料を使い分けています
さらに、地域が違うと蕎麦やうどんの薬味も変わったりします
その地域の気温、湿度、気候などによってそれは変わり、役割、働きなどを
変える事で違った作用を期待すると言えるかも知れません
これらは過去の日本人が自分の身体での経験、結果から得た素晴らしい食の知識です
「食は医なり」
食べるという事は生きるためにも必要ですが、食べる事で健康になる目的を忘れてはいけません
それは医療にも繋がる事なのです
これからもそれをしっかりと残し、伝えていかなければならないとても貴重でありがたい財産です
そして先人たちの未来の日本人、祖先、子供、孫達が健康でいて欲しいという想いでもあるかも知れません
☆まとめ
同じものを食べるにも、しっかりと順番を考えて食べる事がとても大切なのがお伝えできましたでしょうか?
お腹が空いているからと、家にある甘いジュースを流し込んだりコンビニで買ったお菓子やケーキをいきなり食べてしまう事は、身体を酸化させるリスクがあります
空腹時に糖質がいきなり体内に入ると、早いスピードで吸収され血液に流れます
それ以外にも、Twitterではよく書くのですが、頭痛の原因のほとんどは糖質が原因かと思われます食後にデザートが出てくることも、ちゃんと考えられているものだと言うのが分かります
メインのお料理の前にケーキが出て来たら、え?となりますね
それは常識的な話だけではなく、素直な身体の声なのかも知れませんね
並河俊夫東洋医学博士は、食べる順番だけではなく、
・食べ合わせ・調理のしかた
などもとても重要になると説いています
それらもまたこれから書いていけたらと思います
先人達の知恵と自分の経験というものは、しっかりと次の代の子供達、孫へとしっかりとタスキとして受け継ぎ、病気にならない食生活を伝え続けていく事が未来の日本人の財産になっていって欲しいものです
終