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対話と会話、何が違うの?3つの項目で説明ができるようになります。

U-WAN代表の棚原 秀樹です。
対話を通じて“みんなで”会社を良くしたいという想いを持つ経営者のサポートをしています。

今回は『対話と会話の違い』についてお届けしたいと思います。

👇こちらの記事でコミュニケーションについて私の考えを綴っております。

この中で『コミュニケーション=対話』と記していますが、じゃあ会話とは何が違うの?会話もコミュニケーションだよね?などのご質問をいただくことがあるので、noteでもお伝えすることにしました。

対話と会話の3つの違い(概要)

対話と会話には3つの違いがあります。
簡単に違いをまとめたのが👇の表です。

対話と会話の3つの違い

これだけだと分かりにくいので、一つひとつ解説いたしますね。


①やり取りの深さが違う

深いとはどういうことかというと、まず対話についてですが、
『深い=他者理解』という意味です。

他者理解については別の記事で詳しくお伝えしたいと思いますが、こちらの記事においては、他者理解とは以下のように認識してください。

・相手の思考パターンを理解している
・相手の想いを理解している
・相手の価値観を理解している

他者理解の定義

このように相手の考えや想い、そして価値観という深いレベルまでを理解した上でのやり取りが対話となります。

一方で、会話はそのような深さはありません。

具体的な例でお伝えします。

お客様へのプレゼン資料の作成を上司から頼まれした。

部下の方は一生懸命、徹夜をするほどまで頑張って仕上げました。
出来に関しては、自分でも頑張った!と思えるほど、とても自信がある資料ができたと思っています。

しかし、それを上司に見せた後に、返ってきた言葉は、

「これでお客様が納得するとは思えない」
「やり直して」

という言葉だけでした。

「徹夜もして一生懸命、つくってきたのにそれだけ?」
「こっちがどれだけ頑張ったのかも聴いてくれないの?」
「しかもあなたが納得していないだけで、お客様は納得するかもしれないじゃん」

部下は、こんな気持ちがは湧いてきます。でも、やり直しと言うから、そうするしかない…と思って、また作り直しに取り掛かります。

これが会話の典型的な例です。

上司はアウトプットだけを見てジャッジをしている。つまり表面的な物だけを見て反応をしています。そして、何がいけなくて、何が足りないのかなどの十分なフィードバックをせずに、やり直しを命じています。

今の時代、『フィードバックをしない上司』はちょっと極端かもしれませんが、部下の背景(徹夜で頑張った気持ち)も見ていない。そして中身についても部下が何を考え、何を想い、資料を作ってきたのか、そのようなやり取りもしていません。このやり取りをする上司は、あまりいないです(というかいたら、悩みはないはずです)。

部下の方はというと、

「徹夜もして一生懸命、つくってきたのにそれだけ?」
「こっちがどれだけ頑張ったのかも聴いてくれないの?」
「しかもあなたが納得していないだけで、お客様は納得するかもしれないじゃん」

その気持ちがあるのに、それを伝えないまま作り直しをしています。
立場が上の方なので、その気持ちをそのまま伝えることは難しいことは理解できます。

ですが、なぜ上司がやり直しを命じたのか?何が足りなかったのか?という上司の考えや理由などを理解するための質問はできます。また、資料には乗せることができなかった想いや考えを一緒に伝えて、その上で見てもらうこともできることです。

つまり、お互いに資料というアウトプットだけに対して話をしていて、その資料を通して背景や理由などを聴くことも伝えることもしていません

これが典型的な会話です。上司部下の関係においては、このような会話は非常に多いです。


②結果が異なる

一覧では、対話は積み上がり、会話は流れると記載しました。

先ほどの例をそのまま使うと、もし対話(お互いに背景や理由などを聴く・伝える)をしていたら、部下は作り直してきた資料はどのようになっているでしょうか。

容易に想像ができますよね。間違いなく質の高い資料が出てきます
これは最初に見せた時に対話をしていたから、次に出てくるものが良くなるわけです。つまり、対話をすることで、

前回よりも今回、今回よりも次回

このような積み上げができます。

ですが、会話はそうもいきません。
会話だけで終わった部下がやり直しの資料を持ってきた時、十中八九こうなります。

「これでお客様が納得するとは思えない」
「やり直して」

積み上がることがなく、その場かぎりの応対の繰り返し。部下は何がズレているのか、どこをどうしたらいいのか…そんな状態で資料を延々と手直しするはめになります。そして、負の気持ちも募っていきます。

会話だけしかなされないと、自分自身を苦しめることにも繋がってしまうのです。


③関係性に関わってくる

一覧では、対話は関係性が深まり、会話は深まらないと記載しました。

引き続き、同じ例を使います。

対話によって資料の質を高めていくと、上司と部下の関係は間違いなく深まります。お互いのことを理解しながら、一緒に仕事をしていくので、それだけ繋がりが生まれます。

さらに資料の質が上がっていくことを共に感じることができるので、目に見える形で前に進んでいることが感じやすいです。その結果、プレゼンまでうまくいったら…

その結果、生まれるのはお互いの信頼関係です。

前に進んでいるという感覚。うまくいったという喜び。

信頼関係や人と人との深い繋がりを生むためには、
感覚と感情の共有
が最も大切です

対話をしてお互いの理解を深めること。そしてそれを積み上げていくことで、信頼関係というかけがえのないものを得ることができます

対話の最大の魅力はここにあるのです。


何かが上手くいかない時こそ対話の出番

仕事において、人間関係において上手くいかない時があります。

その時は、相手の方と対話ができているかを考えてみましょう。
お互いのことが理解できているか。理解し合おうという姿勢が持てているか。

物事の結果には必ず原因があるように、人の発言や言葉、そして人間関係においても必ず、原因という人の背景や理由、気持ち、感情、価値観があります

それを知って理解した上でコミュニケーションを取ることことが対話であり、物事を円滑に進めることができ、さらに質の高いものを作り上げることができます。

そして物質的な結果だけではなく、お互いの信頼関係をつくる要素が対話にはあります。それが感覚と感情の共有ができるということです。

信頼関係は仕事でも家庭でも、土台となり物事も人間関係も良い方向に持っていくために寄与してくれます。

この記事で上げた例の部下のように、もしアナタ自身が抑えている気持ちがあったりしたら、アナタ自身が相手のことを理解してあげることから始めてみてください。

とは言っても、そんな簡単なことではないということは十分、分かっています。それに対話の大前提は、

お互いが対話の必要性について共通認識を持っていること

これが重要になってきます。この認識が全くない人と対話をすることは、とても大変な労力を要します。

ですので、この記事を読んで、上司や部下、そしてパートナーの方と対話ができるようになりたい。だけど、難しそうと思う方がいらっしゃいましたら、まずはお話をお聞かせください。共通認識を持つことから始めた方がいいのであれば、そこからサポートをすることができます。

『人と人を繋ぐ』ことが私の仕事ですので、そのようなご相談に乗って、一緒に解決をしていきます。

対話はビジネスも人生もデザインする力があります。
一人で悩まず、プロと一緒に未来をつくっていきましょう。

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