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大きな飲食店から死んでいく

外食大手のグローバルダイニングが反旗を翻しました。
と言っても、グローバルダイニングは前回の緊急事態の際の要請も
従っていなかったので、改めてというよりは方針継続です。

気持ちは十分に理解できます。飲食店みな潰れそうですもん。
前回の協力金もそうですが、協力金自体が大手に不利なんです。
1日6万円の協力金で、なんとか凌げる店舗のモデルを算出します。
計算が複雑すぎるとわかりづらいので、完全休業で試算してみます。

協力金が6万円×30日=180万円とすると
例)家賃40万円・人員30万円×3人・バイト数名20万円
 水道光熱費等10万円・宣伝広告5万円・借入その他10万円
こんな感じで175万円になります。

なので。
上記の家賃より少なかったり、人件費がここまでかからなかったり
それぞれの数値が下回れば、手元に資金が残ります。
逆に、家賃100万円だったり、人件費も200万円必要だったり、
それぞれの費用が大きくなればなるほど、協力金が焼け石に水と
思える状況になります。

もっと、わかりやすくいうと。
ローンの終わった自宅の一部を焼き鳥屋さんにして、店主が1人で
こじんまりとやっている店舗ならは完全にペイ出来ます。
ぶっちゃけ儲かってしまう店舗は結構あります。
※ただし、要請期間終了後の来店減は考慮しない計算ですが。

小規模店舗であれば要請には従いやすく、大型店舗であればあるほど
時短要請には従うことが難しくなるのは、このためです。
だから飲食一本で、大型店舗中心のグローバルダイニングは
絶対的に従うことができないのです。
理由は、思想でもなく、分析でもなく、その前に破綻が見えるから。
他の外食チェーンなどが従うことが出来るのは、内部留保があったり
緊急的にコロナ融資を受けたりすることが出来るからです。
※コロナ前から、資金繰りがあまり良好でない企業はコロナ融資不可。
(これは実際に銀行の方から教えてもらったこと)

私個人の感想ですが。前回の要請時に感じたこと。
なぜ、店舗の大きさに応じた補填ができないのか?
これは、前回の要請は本当の緊急だったので仕方ないと思ってました。
しかし、今回は緊急事態宣言2回目でしょう?
なぜ、2回目を想定して、店舗の売上申告(決算)に応じた協力金規定を
頭の良い国家公務員が考えつかなかったのか?と憤慨しています。
ちゃんと売上を正確に申告していれば、そこから算出した協力金を
きちんと補填しますよ、となっていればよかった。
そうすれば不公平感も無いし、きちんと納税しておいてよかった!
ともなっただろうと強く思います。(※過少申告で困るのは自業自得)
※これは持続化給付金においても同様です。

こんなのはっきり言って、小学校の算数レベルの話です。
そういう意味では、グローバルダイニングの心情はとてもよくわかる。

しかしながら、通常営業継続の宣言の表現があまりよくない。

グローバルがいう通常営業継続の理由は4つ。
①今の事態が本当に緊急事態なのか、疑わしい。
②ロックダウン、時短、休業で感染は下火になるのか、疑わしい。
③医療崩壊が本当に起きているのか、疑わしい。
④今の協力金やサポートでは経営の継続が困難である。

今回のコロナ禍において、全部が全部でデータがないのが事実。
全部後追い情報で分かったことだらけです。
会食が確実に感染の原因とも特定に至っていない。疑わしいレベル。
時短で効果が出るかどうかもわからない。
医療崩壊も起きているのか、起きていないのかも不確定。
現場のお医者さんが大変なことになっていることだけはわかる。
そして海外のデータも本当にそうなのか怪しい。
誰も未来がわからないから、データはあてにならないから。
それでも!思いつくところをみんなで締めようよという話。
なので、今回のグローバルの理由①〜③は実質破綻しているのです。
一部は賛同できても、賛同できない人がかなりいる。
おそらく、医療関係者のご家族は絶対に賛同できないはずです。

もっともらしい理由を並べて、営業継続を宣言するのではなくて
真っ先に経営の苦しさを真っ正直にさらけ出して④のみを表明して
「この状況ではウチが潰れます。細心に細心を期して感染対策をする」
「それなので、なんとか状況をご理解の上、通常営業を認めて欲しい」
というお願いベースの表現をすべきだったのではないか、と思います。

ただ、それよりも全部の店舗に一律6万円という逆進性のある補填方法
しか思いつかなかった政府行政の方が10,000倍責任が重いです。

諸々を考慮の上でも、私個人はグローバルダイニングの支持をしたい。
もし、私が同じ大型店舗中心の一大飲食グループ企業のトップならば
生き残るために、同じ行動を選択したと思いますので。

本当に政府行政の無策に等しい舵取り。
彼らが真剣に考えないと本当に飲食業は大きなところから死んでいく。

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