追悼・西田敏行さん・1 24.11.29

その人は、当初「お笑い寄り」で有名になった記憶がある。

『みごろ! たべごろ! 笑いごろ!』という、グルメだかバラエティーだかよくわからないタイトルの番組に、加山雄三氏(若大将)のライバル「カバ大将」としてその人は登場した。
――らしいのだが、デンセンマン、および「電線音頭」のインパクトがあまりにも強すぎて、その人について、小学校低学年だった僕が覚えていることはほぼ無い。

はっきりとその人を認識したのは、それから一年あまり経って制作されたドラマ『西遊記』から。
猪八戒役のその人は、主演のマチャアキ氏に負けず劣らずのコミカルな演技で、瞬く間にお茶の間に顔を知られることとなる。番組自体の人気もあって、パートIIが製作されたものの、なぜか猪八戒だけ別の役者(左とん平氏)が演じることになった。
いま、大人の視点でみればとん平氏の演技も味わいがあるものだったが、子供だった当時はすごくがっかりしたことを覚えている。

その人は『西遊記』パートIIと同年の1980年、『池中玄太80キロ』で主演を務め、『玄太』はその後10年以上に渡って、連ドラ・SPドラマが制作された当たり役となる。
さらに『玄太』パートIIと掛け持ちで、大河ドラマ『おんな太閤記』で準主役を演じて以降は、国民的俳優の道を歩むことに。

(つづく?)


いいなと思ったら応援しよう!

飛田流@小説書く人
いただいたサポートは、飛田流の健全な育成のために有効に使わせていただきます。(一例 ごはん・おかず・おやつ・飲み物……)