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機運高め成功へ一丸 主会場は石巻 全国豊かな海づくり大会

 10月2、3日に石巻市を主会場に開催される「第40回全国豊かな海づくり大会」まで残り100日となった25日、県庁で記念イベントが開かれた。県警察音楽隊によるミニコンサートや海洋プラスチックに関する講演、特産品販売会を通じて本祭に向けた機運を高めた。昭和56年から始まった同大会が宮城で開かれるのは初めて。これまでもリレー放流なども行ってきた。記念イベントには石巻地方の水産加工会社が販売会に名を連ねるなど官民一体で機運醸成に力を入れている。

県庁で100日前行事

 同大会は、魚食文化のある日本での水産資源の保護や海や川の環境保全、全国規模でのつくり育てる漁業の推進が目的。天皇皇后両陛下の三大行幸啓の一つで、毎年、各都道府県が持ち回りで開いている。

 昨年9月26日と27日に石巻魚市場で開く予定だったが、コロナ禍の影響で見送りを決めた。その後、次回以降の開催予定地である兵庫県、北海道と協議して順送りし、規模を縮小して今年10月の開催が決まった。大会では式典行事のほか、地元漁船による海上歓迎パレード、それに合わせた同市雄勝町の「伊達の黒船太鼓」の演奏も予定されている。

海づくり大会100日前イベント (25)

記念演奏で大会への機運を高めた

 記念イベントは県庁2階の講堂であり、同大会実行委の高橋義広事務局次長が「震災後に全国からいただいた支援に感謝し、宮城の豊かな海や水産業の明るい未来、環境保全の取り組みや食材王国みやぎを広く発信していきたい」とあいさつした。

 第1部は記念ミニコンサートとし、県警察本部音楽隊が出演。「海を越える握手」や時代劇メドレーなどを演奏したほか、合間には警察官による手品なども披露された。

note用海づくり大会100日前イベント (107)

県庁1階の特産品販売会も盛況

 第2部のシンポジウムでは、東京大学大気海洋研究所の道田豊教授が登壇。講演で海洋プラスチック問題に触れ、海洋ごみの実態把握のほか、紫外線や波などで細かく砕けたマイクロプラスチックが海洋生物に与える影響などを解説した。

 県庁1階では、県内のさまざまな特産品を一堂に集めた販売会も25日まで行われた。石巻地方からは伝統工芸品の雄勝硯や特産品のホヤ、サンマ、サバなどの加工品が売り出された。(有)マルキチ阿部商店=女川町=は「両日とも盛況でホヤ、サケなど地元水産物のアピールになった。海づくり大会に向け、地域がさらに盛り上がればうれしい」と話し、名物の「ほやたまご」がよく売れたという。【渡邊裕紀】


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