年末回顧｜進む温暖化水産界深刻

水揚げ減 加工業に打撃　新たな魚食文化視野に

　近年続く高水温や海流変化などで、今年も石巻地方の水産業は大きな影響を受けた1年となった。

　春漁では、主役だったコウナゴが史上初の全面休漁となったほか、イサダも漁獲なしで漁を終了。暖水系のシイラやサワラ、タチウオなどが年々漁獲を伸ばす半面、従来の魚種が水揚げ量を減らすなどしている。養殖業もギンザケやワカメ、カキなどで生育の遅れや品質低下、へい死が発生。その中で水産加工会社の倒産も相次ぐなど、漁業を取り巻く環境が厳しさを増した。【渡邊裕紀】