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合唱の厚み

朝5時。窓を開けると朝が来る。
ちいさく鳴く虫の多いこと多いこと。
目が覚めて、遠くにカラスの声が埋もれて聴こえる。

虫の鳴き声が幾重にもなって、音の層に厚みと奥行きが出た。
細かくてちいさな音が多いからか、肌になじむような柔らかな音の集まりで暑苦しさがない。

セミのつんざく声もない。
夏はほんとうに終わったんだな。
風の柔らかな涼しさも秋そのもので、心なしか鳥の声も軽やかに響く。

みな過ごしやすかろうな。
さあ、秋ですよ。

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