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『ラストマイル』と「ポチる」の外側
話題作『ラストマイル』を観てきた。労働者として、またネタバレを回避するために出来るだけ早く観なければいけない、と判断して仕事の合間にサッと新宿ピカデリーへ。水曜日の映画サービスデーだからとはいえ、昼間からほぼ満席。みんな似たようなことを考えているのだろう。
ブラックフライデー前夜、届いた荷物は爆弾だった――
日本中を震撼させる4日間。
11 月、流通業界最大のイベントのひとつ“ブラックフライデー”の前夜、
世界規模のショッピングサイトから配送された段ボール箱が爆発する事件が発生。
やがてそれは日本中を恐怖に陥れる謎の連続爆破事件へと発展していく――。
巨大物流倉庫のセンター長に着任したばかりの舟渡エレナ(満島ひかり)は、
チームマネージャーの梨本孔(岡田将生)と共に、未曾有の事態の収拾にあたる。
誰が、何のために爆弾を仕掛けたのか?
残りの爆弾は幾つで、今どこにあるのか?
決して止めることのできない現代社会の生命線 ―
世界に張り巡らされたこの血管を止めずに、いかにして、連続爆破を止めることができるのか?
すべての謎が解き明かされるとき、
この世界の隠された姿が浮かび上がる。
ラストまでネタバレを含むので、まだ観ていない人はご注意を。
働く女性を描く作品で私がやっぱり気になるのはファッションだ。どんな価値観とライフスタイルなのか、キャラクターの背景を想像するのにとてもわかりやすい要素が装いである。
私は服が好きで、細かいところに目がいく。映像作品だけでなく、漫画や小説の描写もそうだ。漫画など実質作家ひとりで制作されるものだと作家本人の趣味や解像度に表現が依存するが、少なくとも映像化してプロのスタイリストがついている作品には必ず意図がある。ストーリーの本筋には関係ないようでも、重要な要素のひとつだ。
だからこそ、アルバイトをしている設定のキャラクターのスタイリングがちぐはぐだったり、(画を変えるうえで仕方がないにしても)次々と使いにくいアイテムが登場したりすると、てっきり伏線があるのかと想像してしまう。「もしや実家が太いとか、たまたま今この働き方をしている、ってことか?」なんて。
もちろん、良いものを着ている=キャリアウーマンというわけではない。ファッションはコミュニケーションツールでもあるし、ご自愛のアイテムにもなる。お金がいくらあったって服に興味がない人もいるし、とくにIT企業では高級時計をつけている人も稀だ。即レスのため、健康管理のためにApple WatchやFitbitなどのスマートウォッチを使う人が圧倒的に多い。
そんな中、本作では満島ひかり演じる舟渡エレナが最初から使い込んだバーキンを持って真っ赤なコートで出勤したので「これ……どっちだ?」と少し構えてしまった。
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