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不感症を育てているカラダに出逢いました。

師匠に言われていたことのひとつに

「まずふれて観察をしなさい。」がある。

ぼくの整体指導室は8畳ひと間なので

ドアを開けると、いきなりぼくと対面することになる。

初対面で見ただけで問題が生じていることが分かることもある。

だとしても感じた印象はいったん脇に置いておいて

実際に背骨をふれて目の前の人の状態がどうなっているのか観察していく。


最初はうつ伏せになってもらって

背中に両手を当てて背骨に気を通していく。

その最初にふれた瞬間に違和感や異常感を感じることがある。

その場合はホメオスタシスが動いている整体からは程遠い在り方。

長らく鬱状態であったり

強い薬をずっと飲まれていたり

カラダをゴミ箱にして食べ物を放り込んでいたり

酷い眼精疲労であったり。

いずれにしても深刻な状態であることだけは確か。

生き物に触れた感触が希薄で

まるでモノに触れているかのように明確な違いが感じられる。


冷え性の人の足に触れると当然すごく冷たい。

中には氷のように冷たい人もいる。

あるとき、やはりとても冷たい足の人がいた。

けれども触れた瞬間に、感じたことのない違和感を強烈に感じた。

それは今まで感じたことのない冷たさだった。

これは今まで触れたことのある冷え性の人の足とは違うって。

これは人間の足じゃないって。

ご本人に問いただすと、その足にはガッツリ鉄骨が入っていることが分かった。


ふれた瞬間に感じる異常はとても大切な触覚からの情報。

今までの経験から、瞬間に感じ取った異常は決してスルーしてはいけないカラダからのメッセージ。



先日、ふれた瞬間に感じる異常を

今まで何度か整体指導を受けている人のカラダから感じた。

2回目以降の来室で最初より酷い異常を感じることなど無いので驚いてしまった。

8か月ぶりの来室だった。

ぼくの記憶にある彼の感触じゃない。

麻痺が進んでいるカラダ独特の感触だった。

生き物に触れれば通常生じる気の感応がない。

カラダが薄いベールで蔽われているみたい。

彼に何か異変が生じているのは明白だった。

来室がなかった期間にいったい何があったのだろう?


どうしてそんな心身状態に陥ってしまったのかは

先日腰が痛くなって動けなくなって腰椎ヘルニアと診断されて

近所の病院で処方された痛み止めの薬を常用していたことが原因だった。

最初はカラダの不調だけだったのに

日に日に心の不調まで増してきて

ようやくぼくのことを思い出して訪ねて来てくれたというのが真相だった。


とりあえず、まず腰が回復するように調整してから

普段通りの整体指導を施して

ようやく普通の人間の触り心地の触感に戻っていきました。


ぼくが感じた生き物じゃなくって、モノみたいな触感は

痛み止めで麻痺させていたからだった。

麻痺させれば痛みは感じないけど

同時に回復しようとする動きも働かなくなる。

ちょうど年末で仕事が忙しくなっていた時期と重なっていたために

カラダを麻痺させたもんだから

ホメオスタシスが機能しなくなってしまい

腰を治してもらえないだけじゃなくって

心まで不調に陥って絶不調になってしまっていた。


痛み止めの薬の正体って

痛みを感じないよう感覚を麻痺させている薬。

感覚が麻痺すれば当然ホメオスタシスは働かない。

頭痛薬や生理痛薬なども同じだよね。

常用している痛み止めの薬ってカラダの自然を乱して

ホメオスタシスが働かないようにサポートしている代物。


ただの腰痛の人に触れたって

触れた瞬間にモノに触れたような異常感は感じない。

人間の触り心地が変わってしまう程、強力な麻酔薬だと思われた。

感覚を麻痺させるって

言葉を変えると、感じない不感症にしているってことを意味しているんですが・・・・

みんな分かって使っているのかしら。















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