見出し画像

京都へ行こう❣【198】

今回は、宮内庁シリーズの第二弾。
『修学院離宮』に行って来ました。

※17世紀中頃、後水尾上皇によって造営されたもので、上・中・下の3つの離宮から構成されています。

『出町柳駅』から叡山電車に乗り『修学院駅』で下車。徒歩約15分。
北白川通りに矢印付きの案内が出ているので、迷わずに辿り着けます。

参観は無料ですが予約制です。
往復はがきやインターネットで希望の3か月前から予約出来ますが、定員を超える申込みが
ある時は抽選になります。

私はインターネットで予約していたので、受付で許可番号と身分証明書を提示して待合所へ。
11時スタートは、25人ぐらいでした。

【下離宮】

表総門・御幸門

杮葺(こけらぶき)の屋根と花菱紋の透かし
彫りが特徴。この門から、下離宮に入ります。

中門

6月29日撮影

こちらが、今回のガイドさん。
前回の教訓を生かし、ガイドさんのすぐ後ろをキープして無人撮影に挑みました(*´艸`*)♡

中門を潜ると美しい苔のお庭が広がっていて、
思わず『うわぁ!』と声が漏れました。

櫓型灯籠(やぐらがた)

寿月観(じゅげつかん)

こちらは、京都御苑から来られた後水尾上皇がひと休みされる建物です。

いろんな大きさの飛び石が、リズミカルに配置されています。

三畳の上段(かみざ)があります。

板戸は仙洞御所から移されたもので、夕顔が
描かれています。引き手が豪華✧*。
扁額は、後水尾上皇が書かれたもの。
こういう場合は『宸筆』と言うそうで、毎回
何かしらの学びがあります。
『虎渓三笑』の襖絵は、岸駒(がんく)筆。
『飛翔する鶴』と『岩と蘭』が描かれた飾り棚は、原在中(はらざいちゅう)筆。

松並木

三つの離宮を結ぶ松並木の道と田園風景は、
修学院離宮の見どころのひとつです。
砂利を敷き馬車が通れるように道を広げ、赤松を植樹したことから、『御馬車道』とも呼ばれます。

田植えなどは近郊の農家の方に委託して、今も景観を維持しています。

【中離宮】

表門

この表門は正面ではなく、右側の勝手口の様な所から中に入ります。

修学院離宮には、階段がたくさんあります。
平日という事もあり、参加者の年齢層は高め。
途中である方が『疲れたので、ゆっくり自由に見て待っていてもいいですか?』とガイドさんにお尋ねされていてびっくり!

宮内庁職員のガイドさんと皇宮警察の方に挟まれた感じで見学するので、自由行動なんてありえないのです。ちなみにリタイアは可能です。
約1時間15分のツアーなので、ドリンクを持参して、水分補給をしながら見てまわられる事をおすすめします。

またまた門を潜ります。

楽只軒(らくしけん)

光子内親王のための建物

客殿

楽只軒と客殿は階段で繋がっています。

霞棚(かすみだな)

互い違いに配された大小五枚の棚板がいかにも
霞がたなびいているように見えることから、
『霞棚』と呼ばれ、桂離宮の『桂棚』、醍醐寺三宝院の『醍醐棚』とともに『天下の三棚』と称されています。
こういうのが、京都検定に出題されます。

杉戸絵

祇園祭の鉾の絵は、狩野敦信筆。

描かれた『鯉』が、毎晩杉戸を抜け出して池で
泳ぐので、それを防ぐために『網』を描き加えたそうです。よっぽど泳ぎたかったんでしょうね。よく見ると網が破れています!
こういう遊び心、大好きなんです(*´艸`*)♡

鯉は筆者不詳ですが、網を描いたのは円山応挙と伝えられています。

奈良の長谷寺と桜が描かれた上品な襖絵。

朝鮮灯籠
手水鉢に映る影を撮影した1枚

網干の欄干(あほしのらんかん)

漁村で網を干した形を表している低い手すり。
ガイドさんが珍しいと言うので撮影。

林丘寺(りんきゅうじ)

この階段と石組み、気になりませんか?
こちらは、楽只軒のすぐ側にある非公開の寺院です。反対側の石段の迫力が凄い♡⤴︎⤴︎

松並木を歩いて、次は上離宮を目指します。

【上離宮】

御成門

この門から上離宮に入ります。
ここからまた階段。しかもカーブしています。でもその先には絶景が待っていました!

浴龍池(よくりゅうち)

島の形を泳ぐ龍の姿に見立てています。

隣雲亭からの眺め

隣雲亭(りんうんてい)

隣雲亭は、浴龍池を眺望するための建物です。私は、この写真の一番左に座って景色を楽しみました。

一二三石(ひふみいし)

軒下のたたきには、漆喰に小石を一つ、二つ、三つと埋め込まれていることから『一二三石』と呼ばれています。赤と黒の二種類の玉砂利が使われていて、赤は鞍馬から、黒は加茂川から集めてきたそうです。

滝見灯籠

千歳橋(ちとせばし)

中島と万松塢(ばんしょうう)の間に架かる橋です。中国風の石橋で、宝形造りと寄棟造りの四阿風(あずまやふう)なものを建てて繋ぎ、
宝形造りの屋根には鳳凰が飾られています。

楓橋(かえでばし)

青紅葉が映えます✧*。

窮邃亭(きゅうすいてい)

引き戸は瓢箪型

中島にある窮邃亭は、創建当時から唯一残っている建物です。扁額は文字を八角形で囲む工夫がされています。こちらも後水尾上皇の宸筆。

上段の肘掛窓から見える新緑が美しい。✧*。

屋根には宝珠頭

土橋

御船屋

三保ヶ島

西浜

こちらは、土橋から見た西浜。
土橋にある『菊の紋』を見てもらいたくて、
あえてチラッと入れています。

後水尾上皇は、浴龍池で船遊びをされていました。

御船屋と土橋

いかがでしたか?
ガイドさんの後ろを死守したおかげで、前回
よりストレスなく撮れました(*´艸`*)♡
この絶景が無料で見れるって凄くないですか?地図を見て頂いたら分かるように、離宮が離れているので結構歩きます。階段も上ります。
夏場は体力に自信のある方しか無理かも。
涼しい時期に行かれる事をおすすめします。

次回も宮内庁シリーズです。
どうぞお楽しみに。