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遅刻してきた日の朝に、、、鬱にならない社会を思う

当店、朝、10時開店です。

先日やらかしまして、

ワタクシ、起きたのが、

10時。

そう、開店時間です。


目覚まし時計の長い針が、ちょうど12を指していました。

短い針はもちろん10。


外は、ザーザー雨。

嗚呼、、やってモータ。

ああ、よく寝た。

店主として、ありえない事ですが、
たまにやってしまいます。


急いで歯磨きしながら

浮かぶのは
来てくださっているであろう、
お客様の顔、顔。

スッピン、ダッシュで飛び出して
自転車で5分。

10時12分くらいに到着したでしょうか。


案の定、店の前に、おじいさまが1人

傘をさして立ってはりました。

その手前の信号機でも、
1人、

常連さんにすれ違い、
追い抜きざまに
「ごめんなさーい」と謝ると

戻ってきてくださいました。


携帯には、お客様からの
留守電が3本。


ガチャガチャ

鍵を開けます。


お客様と一緒に出勤。

これぞまさに同伴出勤。


これ、会社でやると怒られるやつです。


で、うち(ひばり珈琲)ではというと、


雨の中、待たされたおじいさまの第一声、

「慌てなくていいよ」


道ですれ違い戻ってくれた女性、

「よかった、腰がまた痛くなったのかと思って心配しました」


誰も、私を責めません。

それどころか、心配してくれています。




「だいぶ待ったでしょう、本当にごめんなさい」


珈琲を淹れ終わり、改めて謝ると、

「待つのは、慣れてるからなんてことない」


これまた、神のようなお返事。


隣の女性は、
「このメロンパン、先週頑張ってた、まっちゃんに!」

朝イチで人気のパン屋さんでうちのチビのために
お土産まで買ってきてくださっていました。

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それなのに、私ったら。


いつものように顔を出したお隣のバナナジュース屋さんに、

「今日、遅刻してしまってお客さんを待たせてしもた」

といたたまれずに懺悔すると

「最近ヒバちゃん頑張ってたからね、しょうがない」

と励まされる。

もう、周りみんなが

私に甘い!


でも、

もし、あなたが遅刻した時に、

こんな言葉をかけてもらったら

嬉しくないですか?


遅刻した、という事実だけで

十分自己嫌悪に陥ったり、

会社や職場に行くのが嫌になっているのに

追い討ちをかけて

「社会人として失格」、
だとか
「自己管理ができていない」
だとか
「他の人が迷惑する」
なんて言われたら。


もちろん、そう思ってしまうのが
本当のところだとは思います。


が、

でも、

遅刻した日にこそ、

私に掛けてくださったお客様の言葉のような

温かい言葉、を
かけてもらえたら

どれだけ気持ちが和らぐことか。

厳しい言葉を覚悟して重い足取りで
向かった職場で、

このような温かい言葉がけがあったなら。


こんな優しさが、社会で多用されたなら

職場で鬱になる、なんてなくなるんじゃなかろうか。


ミスを責めるんじゃなく、

それを超えるような愛で包んでくれたなら

人はやる気になるんじゃないか。


甘えかもしれないが

甘やかして欲しい。


そしてその甘さに
あぐらをかくのではなく

むしろ、奮起する人の方が
多いと、私は信じています。


私の周りには私に甘い人たちがいっぱいいる。


そのおかげで

遅刻した日も

るんるんと働けているし

店も続けて行ける。

雨の日に、お客様を店の前で待たせてしまうような

ダメダメな店主の店だけど、

それでも、優しい言葉をかけてもらえる、


嬉しい。

ありがたい。

もっと生きよう、楽しく生きよう。

そして優しくあろう、
優しくしてくださった分、
誰かに優しくあろう、

そう思えます。




本当の、

優しい、言葉をかけられる

大きな、大人になりたい、
小さなひばりです。




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