今日は3月3日雛祭り…『金華糖(きんかとう)』
今日は3月3日 ひな祭りですね
このお話しは、2016年2月に書いていたコラム記事からのお話です
地元の駅前にある昭和20年代から続くフードショップに久しぶりに入って みたところ、レジのそばには普段は置かれていないガラスケースがあり、その中に、 お雛様、こけし、招き猫、タイやヒラメにエビ、モモやナスにダイコンなどが 並んでいました。
お店の方にお聞きしましたところ、それは 『金花糖(きんかとう)』と呼ばれる砂糖を使って作られた、昔からある砂糖菓子の1つであること、金花糖はひな祭の際にひな人形などと一緒に 飾っているものなんですよ。と教えていただけました。
近年では、この金花糖を作る職人さんも少なくなってきたこともあり、だんだんと節句の際に飾る家庭は少なくなってきましたが、現在でも、金沢や長崎などではこの金花糖を飾る風習は残っているそうです。
また、ひなまつり外には、端午の節句、結婚式の引き出物などの慶事の際にも用いられるそうです。
帰宅後に、金花糖のことを少し検索して調べてみました。
金花糖は、砂糖に水を加えて煮つめ、火からおろして攪拌し、白っぽく砂糖を微結晶させたものを、果物・野菜、魚介類などの合わせ木型、片面木型に流し固まらせ、風乾、食紅で彩色したものだそうです。
形としては、
果物:桃、イチゴ、バナナ、ブドウなど
野菜:なす、たけのこ、きのこ、だいこん、かぶ、きゅうりなど
魚介類:ハマグリ、サザエ、タイ、ヒラメ、エビ、コイなど
その他:お雛様、招き猫、犬張り子、こけし、松竹梅、オシドリなど
があるようです。
金花糖は、 シンプルで繊細な砂糖菓子のために大量生産には向かず、手作りで1つ1つ注意をはらって作る必要があること。それ故に技術が難しく、気温、水温、湿度などによっても火加減、型への入れ込み、型外し、風乾などの加減が変わり、経験と勘が必要になることもあり、マニュアル化しての技術を伝えるのが難しいことなどの要素が重なり、金花糖職人の後継者の数も少なくなってきているそうです
簡単にまとめますと、上記のような内容となっておりました
数少ない、金花糖を製造販売されているお店の方が、伝統を伝え後世に残すべく、歴史や作り方などの動画も紹介されていたりしました。ご興味を持たれました方は、金花糖の詳細につきまして、ぜひ検索をされてみることをお勧めいたします。
金花糖のひな人形
金花糖のかご盛り合わせ(なす、だいこん、モモ、タイ、ハマグリ、親子猫)徳利
金花糖のかご盛り合わせ(なす、バナナ、マツタケ、タケノコ、エビ、サザエ)招き猫
金花糖が並べられていたガラスケース
ガラスケース内の招き猫とこけし
ガラスケース内の果物・野菜・魚介類
(店内の商品画像の写真撮影はお店の方に許可をいただいておりました)
私がお邪魔したフードショップでは、金花糖を製造する菓子店から仕入れた金花糖を扱う数少ないお店でした
惜しまれつ2018年(平成30年)2月に閉店してしまいましたが、閉店する際にこの「金花糖」の販売に関しては、同じ地域の雑貨店が季節販売を引き継いでくださり、2022年現在も地元でこの時期には「金花糖」を購入することができます
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