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「スマブラの得意キャラはMURABITOです」って言いたい

ついに任天堂Switch、我が手中に入る。

と言うよりも誕生日にプレゼントしてもらったのだ。本当に嬉しかった。

親戚の小学生たちが一人一つずつSwitchを持って通信しているのを横目に、大学生の私は3DSで初代から進化を遂げつつある『どうぶつの森』にいそしんでいた。

いかに効率よくローンを返していくか。私は何でもやった。汚いこともやった。役場職員のしずえさんに責任を負わせる形で時間を調節したのだ。なぜなら深夜の「南の島」でジンベエザメを一本釣りすると大金が入るからだ。すまない、しずえさん。でも昔は「南の島」なんていうゴールディアイランドはなかったんだよ。

私は3DSで十分満たされていたことも事実だ。しかし生物の進化したいという欲求には勝てない。

任天堂Switchが今ここにある。体調を崩し、今は無職しかできない私に神はさらなる無職的要素を与えたもうたのだ。

やっぱり任天堂といえば大乱闘スマッシュブラザーズである。歳の離れた兄がよくゲームキューブでやっていたのを思い出す。私は幼くてコントローラーの使用方法がわからず、いつも隣で兄と年上の従兄弟たちがテレビに向かって暴言を吐きまくっていたのを眺めていた。

眺めているだけの私にしのびなく思ったのか、周りの大人たちが妹にもやらせてあげなさいと言ったため、兄たちは仕方なく私にコントローラーの扱いを手ほどきする。しかしそこは名前の通り戦場、闘いの場。甘えは許されない。一番年下の私は容赦なくリンチにあい、あとは兄たちのお楽しみ会である。

別に恨めしくは思っていない。そうやって歴史は作られてきた。弱肉強食なのだ。先日私も小学生の従兄弟たちとスマブラを行い、「これが社会だ」と言いながらバチボコに一人勝ちしたばかりである。小学3年生の従兄弟が「大学生のくせに、小学生相手にするんだったら負けてよ」と泣きながら言う。大丈夫、世間はそんなんの繰り返しだよ、と言ったら叔母に鼻で笑われた。

しかし、カービィを駆使して一人勝ちは逆に芸がないし、確かに大人気がない気もしなくもない。

そこで現在は好きな時にできるSwitchで「MURABITO」を持ちキャラとして使用している。「MURABITO」、そう、あのどうぶつの森の村人である。村人が埴輪やジョウロを出して戦うのである。お前、ローン返済はどうなった。戦っている場合なのか。

ローンのことで頭がいっぱいなのだろうか、心なしかめちゃくちゃ戦いに向いていないとコントローラー越しに感じてしまう。

でも、この村人を通して小学生に勝ちたい。一人勝ちして「社会」を語りたい。村人で。

え?「社会」には負けたくせに何を言っているんだってか?うるせえな。

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