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インプロ洋書概説×「へっちゃらインプロ」:『Impro: Improvisation and the Theatre 』
※当シリーズは、インプロの起源と発展に大きく貢献した英語のインプロ関連書籍の概要を紹介しつつ、へっちゃらんどの「へっちゃらインプロ」についても解説していくことを目的としています。
登場人物紹介
へちゃっぷりん(へちゃ):40代男性。江戸っ子。インプロの知識と実践、経験豊富な臨床知を持つ頼れる先輩。甘いものに目がない。
おかまゆ:20代女性。インプロ経験は豊富だが、知識は断片的。心理学を専攻していて、心理学への関心が高い。
シマノ:30代男性。コント師。頭脳明晰でクールだが、人間味あふれる一面も。笑いへの探求心は人一倍。
導入
おかまゆ: ねえ、へちゃ、私ってインプロのパフォーマンスの経験はあるんだけど、物語性って具体的にどういうことなのか教えてほしい!
シマノ: 『Impro: Improvisation and the Theatre(以下、Impro)』がへっちゃらインプロにどう影響を与えているか、面白おかしく話してくれない?
へちゃ: はは、おかまゆもシマノも、いきなり核心をついてくるね!
インプロと物語性、それと、へっちゃらインプロに与えている影響ね。
よし、今日はその辺りを、じっくり解説していくとしよう。
今回の書籍👇
翻訳版もあります👇
解説
へちゃ: まず、インプロの世界的な名著、キース・ジョンストンの『Impro』にも、物語性を高めるためのヒントがたくさん書かれているんだ。
おかまゆ: 『Impro』! 以前読みましたが、奥が深かった記憶があります。
へちゃ: 『Impro』では、即興で物語を作るための様々なゲームやエクササイズが紹介されている
。例えば、「シーン・ウィズアウト…」というゲームがある。
これは、観客から「○○のないシーン」というお題をもらって、即興で演じるんだ。
シマノ: 「○○のないシーン」ですか。
面白そうですね! 例えば、「笑いのないシーン」とか?
へちゃ: いいね! そういう制約があることで、かえって物語が膨らんだりするんだ。
「笑いのないシーン」だったら、登場人物の感情がより際立ったり、シリアスな展開になったりするかもしれない。
おかまゆ: 心理学でいう防衛機制みたいなものですね!
制約があるからこそ、人は無意識的に創造性を発揮する、みたいな。
へちゃ: まさに!
そして、「へっちゃらインプロ」では、この物語性を特に重視しているんだ。
「へっちゃらインプロ」は、単に面白いシーンを作るだけでなく、観客の心に響く、意味のある物語を生み出すことを目指しているよ。
シマノ: 意味のある物語、ですか。
へちゃ: 「へっちゃらインプロ」では、「オーセンティック・インプロ™️」という考え方を大切にしている。
これは、参加者一人ひとりの個性や経験を尊重し、それを物語に反映させるというものなんだ。
おかまゆ: 自分らしさを物語に活かす、ということですね!
へちゃ: その通り! 例えば、おかまゆが子供劇団出身だったり、心理学を専攻していたりする経験も、物語に深みを与える要素になる。
シマノがコント師であることも、物語に笑いを生み出す力になるよね。
シマノ: なるほど。個人の経験が物語の重要な要素になるんですね。
参考:「オーセンティック・インプロ™️」について👇
へちゃ: そう。そして、「へっちゃらインプロ」では、物語の展開も重視している。
単に面白いシーンを繋げるだけでなく、観客が感情移入できるような、共感できる物語を作ることが大切なんだ。
おかまゆ: 感情の動きを意識する、ということですね。
へちゃ: うん。例えば、「Yes, And」の原則を使う場合でも、単に相手の提案を受け入れるだけでなく、物語をより発展させる方向に持っていくことを意識する。
シマノ: ただ肯定するだけじゃなくて、物語を前に進めることが大事なんですね。
へちゃ: そういうこと!
あと、『Impro』には、Status(ステータス:力関係)に関する記述も多い。
シマノ: Status、ですか?
へちゃ: そう。例えば、高いStatusの人と低いStatusの人が相互作用すると、それだけで物語が生まれたりする。
おかまゆ: 力関係が見えたりしますよね。
へちゃ: そうそう。それから、『Impro』では、観客とのコミュニケーションも重要視されている。
シマノ: 観客も物語の参加者、みたいな?
へちゃ: その通り!
観客からのお題や、観客の反応を取り入れることで、物語が予想外の方向に展開したり、観客と一緒に物語を作り上げているという感覚を得られたりする。
おかまゆ: ライブ感が生まれますね!
へちゃ: そして、「へっちゃらインプロ」では、「Co-Playful Yes, And +Cs™」というコンセプトを大切にしている。
これは、参加者同士が協力し、遊び心を持って、物語を創造していくというものなんだ。
シマノ: Co-Playful Yes, And +Cs™、ですか。
へちゃ: そう。「Co-Playful」は、「協力的な遊び心」という意味。
「Yes, And」は、「相手の提案を受け入れ、さらに発展させる」という意味。
「+Cs」は、「Contribute, Connect, Cooperate, Challenge, Change, Create」などの要素を含んでいるんだ。
参考:「Co-Playful Yes, And +Cs™」について👇
おかまゆ: 心理的安全が確保された状態で、創造性を発揮する、ということですね!
へちゃ: まさに!
「へっちゃらインプロ」では、これらの要素を組み合わせることで、より豊かな物語体験を提供することを目指しているんだ。
質疑応答
おかまゆ: 物語を作る上で、一番大切なことって何ですか?
へちゃ: そうだね。
知識や技術ももちろん必要だけど、一番大切なのは、自分自身をさらけ出すことかな。
自分の感情や経験を偽らずに表現することで、観客は共感してくれるし、物語に深みが増す。
シマノ: 自己開示、ですか。
へちゃ: そう。でも、無理にさらけ出す必要はない。
インプロは本質的には遊びでもあるんだから、楽しむことが一番大切。
シマノ: なるほど。楽しむことが大切なんですね。
へちゃ: それから、想定外を過度に恐れないこと。
インプロは即興だから、想定外はつきもの。
でも、想定外から学ぶことで、成長できるんだ。
おかまゆ: グロースマインドセットですね!
へちゃ: そういうこと!
あと、相手を尊重すること。
インプロは協力して物語を作るものだから、相手の意見をよく聞き、尊重することが大切なんだ。
シマノ: チームワークが大切なんですね。
へちゃ: そう。そして、物語を楽しむこと。
インプロは自由な表現の場だから、固定観念にとらわれず、自由に物語を作ることが大切なんだ。
おかまゆ: 創造性を発揮する、ということですね!
へちゃ: そういうこと!
まとめ
へちゃ: さて、今日の話をまとめると、
『Impro』には、物語性を高めるためのヒントがたくさん書かれている
「へっちゃらインプロ」は、単に面白いシーンを作るだけでなく、観客の心に響く、意味のある物語を生み出すことを目指している
「オーセンティック・インプロ™️」は、参加者一人ひとりの個性や経験を尊重し、それを物語に反映させる
「Co-Playful Yes, And +Cs™」は、参加者同士が協力し、遊び心を持って、物語を創造していく
へちゃ: ということになるかな。
おかまゆ: 今日の話を聞いて、「へっちゃらインプロ」が、単なる即興劇ではなく、参加者の成長を促す、深い学びの場であることがよく分かりました!
シマノ: コントにも「へっちゃらインプロ」の考え方を取り入れて、もっと面白い物語を作れるように頑張ります!
へちゃ: 「へっちゃらインプロ」は、日常やビジネスなど、幅広い領域で活用できると思う。
みんなもぜひ、「へっちゃらインプロ」を体験して、自分らしい物語を作ってみてくれよな!
おまけ
「へっちゃらインプロ」など、へっちゃらんどのについて、さらに詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください👇
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