温故知”芯”~へっちゃら解釈~『Impro for Storytellers』≪第6章:⑨Hedging(ヘッジング)≫
前置き
今回は、前回のnote記事(▽こちら)からの派生note記事です。
※「物語を妨げる行動リスト」のひとつを詳細に解説します。
おさらい
このnote記事では『Impro for Storytellers』(Keith Johnstone (著))
の、第6章 Making Things Happen の解釈について拙筆を走らせます。
この章では、インプロ(即興演劇)における物語の推進力を阻害する様々な行動が挙げられています。
これらの行動を理解し、適切に対処することで、プレイヤーはより効果的に物語を構築し、観客の興味を引きつけ続けることができます。
今回は、以下の行動について、解説します。
Hedging(ヘッジング)
「Making Things Happen」セクション内の「Hedging(ヘッジング)」は、即興劇(インプロ)において、良いアイデアを先延ばしにするのではなく、曖昧な言葉でごまかし、その場しのぎで時間を稼ごうとする行為を指します。このセクションでは、ヘッジングがどのように物語の進行を妨げ、創造性を損なうかを説明し、それを避けて物語を活性化させる方法を提案しています。
ヘッジングに関する主なポイントは以下の通りです。
ヘッジングとは:
曖昧な表現: 具体的な行動やアイデアを避け、あいまいな言葉でごまかすこと。
先延ばし: 良いアイデアを思いつくのを期待して、行動を先延ばしにすること。
時間稼ぎ: 具体的なアイデアがない時に、その場しのぎで時間稼ぎをすること。
責任回避: 具体的な行動を避けることで、責任を回避しようとすること。
変化の拒否: 物語を大きく動かすような、変化につながる行動を避けること。
思考停止: 具体的な行動を考えるのを放棄し、思考を停止してしまうこと。
ヘッジングの具体例:
お使いの場面: 「おばあちゃんに何を言うか、森を歩きながら考えるわ」など、具体的な行動を先延ばしにする。
質問への回答: 質問に対して、具体的な答えを避け、「それについては、後で考える」などと答える。
提案への反応: 提案に対して、「それは、良いかもしれないし、悪いかもしれない」などと、曖昧な反応をする。
約束の場面: 「明日、必ず行く」とは言わず、「明日、行けたら行く」などと、曖昧な約束をする。
ヘッジングの弊害:
物語の停滞: ヘッジングは、物語の展開を妨げ、何も起こらない状態にしてしまう。
観客の退屈: 同じような曖昧な言葉が続くと、観客は物語に飽きてしまう。
創造性の阻害: 具体的な行動を避け、時間稼ぎに集中してしまうため、新しいアイデアが生まれにくくなる。
キャラクターの個性の喪失: どのキャラクターも同じように曖昧な言葉を使うため、個性が失われる。
相互作用の欠如: 登場人物同士の関係性が変化せず、物語が深まらない。
物語の焦点の不明確化: 何が重要なのかが曖昧になり、観客の関心を失わせる。
笑いの喪失: 具体的な行動がないため、ユーモアが生まれにくく、笑いが減る。
ヘッジングの修正と活用:
具体的な行動: 曖昧な言葉ではなく、具体的な行動やアイデアを示す。
即断即決: 先延ばしにせず、その場で決断し、行動に移す。
目的意識の明確化: 各キャラクターが、なぜその行動をしているのかを明確にする。
変化の導入: 物語の展開を遅らせるのではなく、変化につながるような行動をとる。
例:曖昧な返事をするのではなく、具体的な行動の計画を提案する。
プラットフォームの活用: ヘッジングになりそうな言葉を、物語のプラットフォームとして活用する。
例:「後で考える」と言ったことを、後で実行しなければならない状況を作る。
観客の期待: 曖昧な言葉を使いながら、観客の期待を高める。
例:告白をためらうことで、観客にドキドキ感を与える。
視点の転換: ヘッジングを逆手にとり、物語の視点を変化させる。
例:後回しにすると言った行為を、他のキャラクターが代わりに実行する。
ヘッジングとブリッジングの違い:
ヘッジング: 良いアイデアを先延ばしにするのではなく、曖昧な言葉でごまかす。
ブリッジング: 物語の展開を、不必要に引き延ばす。
ヘッジングと「Being Negative(否定的であること)」の区別:
ヘッジング: 具体的な行動やアイデアを避け、曖昧な言葉でごまかすこと。
Being Negative: 否定的な態度や言葉を使うことで、物語の展開を阻害すること。
例:「おばあちゃんはいつも文句を言うし、臭いんだ」
重要な点として、インプロにおいて「Hedging」は、物語の展開を遅らせ、観客を退屈させるため、プレイヤーはヘッジングを避け、積極的に行動し、物語を前進させることが重要です。ただし、観客の期待を高めるために、意図的に活用することもできるとされています。
また、ヘッジングは「良いアイデアが浮かばない時の逃げ道」であり、「創造性を放棄した状態」であると指摘されています。
まとめ
第6章は、インプロ(即興演劇)における物語の推進力を理解するための重要な章です。
これらの行動は、一見すると無害で、またはコメディのために必要不可欠なものに見えるかもしれませんが、実は物語の展開や観客とのつながりを阻害する要因となります。
プレイヤーは、これらの行動を認識し、意識的に避けることによって、より豊かで、刺激的な物語を創り出すことができるでしょう。
また、これらの行動を意図的に利用することで、物語がどうなっていくのかを理解し、自発的に物語を作り上げていく能力を高めることができるでしょう。
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