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リーダーシップとは何か?その本質と多様性について

こんにちは。

ビジネスシーンのみならず、日常生活でも頻繁に耳にする
「リーダーシップ」
という言葉。

ビジネスの場面はもちろん、スポーツチームや地域コミュニティ、さらには近年は家庭においても、リーダーシップの重要性が語られます。

ただ、そもそもリーダーシップとは何なのでしょうか?

今回はそんな「リーダーシップ」について、整理・私見をまとめて参ります




リーダーシップの定義

リーダーシップの定義は、時代とともに進化してきました

従来、リーダーシップは指導力統率力とも言い換えられ、組織をはじめとした集団を目標にまで導く能力であり、
リーダーシップは元来の性格や特性として考えられていました

しかし昨今では、
どのような人にも備わっているものである
と認識されており、リーダーシップは特別な力を持つ人だけでなく、どのような人であっても発揮できると考えられています

リーダーシップは所謂「ギフテッド」と20世紀前半まで考えられていました

また、リーダーシップでのポイントは

  1. ビジョンの創造と共有:望ましい未来の姿を描き、それをメンバーと共有する能力

  2. 影響力の行使:メンバーの自発的な行動を促す力

  3. 変革の推進:現状を改善し、組織を望ましい方向へ導く力

と言われています

リーダーシップ研究の変遷

リーダーシップは20世紀初頭から現代に至るまで、
様々な理論や視点を経て発展してきました

本稿では、主要な研究アプローチの変遷の時系列整理を通し、
更にリーダーシップへの解像度、理解を高めていきたいと思います。

特性論(1930年代〜1950年代)

リーダーシップ研究の出発点となったのが特性論です

この理論では、「リーダーは生まれつきの資質を持っている」という前提のもと、優れたリーダーに共通する特徴を明らかにしようとしました

身長や体格、知能、決断力といった個人の特性に着目し、
これらがリーダーシップの有効性を決定づけると考えられました

「生まれながらのリーダー」はいない、という事ですね

しかし、状況要因を考慮していないという批判から、次第に行動論的アプローチへと移行していきました。

行動論(1950年代〜1960年代)

行動論では、「リーダーは育成できる」という考えのもと、
効果的なリーダーの行動パターンを分析しました。

代表的な研究として、オハイオ州立大学の研究があります。

リーダーの行動を詳細に記述する質問票を用い、軍隊や民間企業の25,000人以上に観察調査やインタビューを行い、この調査から抽出されたリーダーの行動は1700に登りました

結果、多くのリーダーシップ行動は最終的に「配慮」「構造づくり」の2つの次元に集約されると結論付け、
部下への思いやりと、業務の構造化の両面からリーダーシップを分析しました

条件適応理論(1960年代〜1980年代)

状況要因の重要性が認識されるようになり、「効果的なリーダーシップは状況によって異なる」という考え方が主流となりました

フィードラーの条件適応理論では、リーダーの特性と状況要因の適合性が重要だと指摘されました

また、ハーシーとブランチャードの状況的リーダーシップ理論では、フォロワーの成熟度に応じてリーダーシップスタイルを変える必要性が提唱されました

変革型リーダーシップ論(1980年代〜)

組織変革の必要性が高まる中、バーナードバスによって提唱された変革型リーダーシップ理論が注目を集めました
この理論では、以下の要素が重視されています

  • ビジョンの提示と共有

  • 知的刺激の提供

  • 個別的な配慮

  • カリスマ性の発揮

端的に言えば、
変革が必要不可欠とされる状況下(変化の激しい市場環境など)で本領を発揮すると考えられているリーダーシップスタイル
という事です

セントバーナード可愛い(関係ない)

現代~多様なリーダーシップスタイル

従来は「リーダーシップ=強いリーダーシップ」
というイメージがかなり強かったと思います

ただ、現代では、様々なリーダーシップスタイルが認識されています

変革型リーダーシップ

ビジョンを通じてメンバーを鼓舞し、創造性と革新を促進するスタイル
メンバーの成長にも重点を置きます

サーバントリーダーシップ

メンバーへの奉仕を通じてリードするアプローチ
メンバーの成功をサポートすることで、組織全体の成果を高めます

民主的リーダーシップ

メンバーの意見を積極的に取り入れ、参加型の意思決定を行うスタイル

指示型リーダーシップ

明確な指示と管理を通じてチームを導くスタイル
危機的状況や新人の指導に効果的

炭次郎は最強や強さを象徴するキャラではなかったですが、
仲間や家族を思いやるという観点ではサーバントリーダーシップですかね

組織に応じたリーダーシップの選択

重要なのは、これらのリーダーシップスタイルに優劣はないということです
効果的なリーダーシップは、以下のような要因によって大きく変わります

  • 組織の成熟度

  • 業界の特性

  • チームメンバーの経験レベル

  • 組織文化

  • 直面している課題の性質

例えば、、、
スタートアップ企業では変革型リーダーシップが効果的かもしれません
一方で確立された製造業では指示型リーダーシップが適している可能性があります

リーダーシップの本質

様々なスタイルや理論がある中で、リーダーシップの本質は何でしょうか?

それはリーダーは「結果として」なるもの、という事だと思います

リーダーになろう!と思ってなれるものではなく、自分が
・こうなりたい!
・こういうことを実現したい!
という一人称での強い想いやエネルギーが真のリーダーを作る

上記の前提の中で「リーダーの資質」は以前読んだ書籍で以下4つにまとめられると書かれており、個人的には大変腑に落ちました

1.構想力
時代の流れを感じながら「見えないもの」を見ようとする力

2.実現力
コミュニケーションによって「見えないもの」への理解・共感を得ていく力

3.意志力
自分を動機づけし続ける力

4.基軸力
やり続ける/やり遂げる/逃げない力
トレードオフの意思決定を繰り返すことで鍛えられる

確かに世の中の著名なビジネスリーダーは4つの資質を体現している、と思います

まとめ:これからのリーダーシップ

現代社会は急速に変化し、組織が直面する課題も複雑化しています

そんな中で求められるリーダーシップとは、固定的なものではなく、状況に応じて柔軟に変化できる適応力を持ったものです

しかし、その形態がどうであれ、 「人々をモーメンタムに巻き込み、共通の目的に向かって共に向かっていく」というリーダーシップの本質は普遍的です

この本質を理解した上で、自身の状況に最適なリーダーシップスタイルを選択し、実践していくことが重要です

リーダーシップは生まれながらの才能ではなく、学び、実践を通じて培われるスキルです
自身のリーダーシップスタイルを意識的に開発し、状況に応じて使い分けていく。それこそが、現代のリーダーに求められる姿勢

自戒も込めて、自身も日々精進していきたいと思います!!!

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