投球障害肩に必要な棘上筋のエコー観察
C-I Baseballの小林弘幸です。
今月で私たちの活動も3シーズン目を迎えました。
これまで多くの方々にいつもマガジンの記事をお読みいただきありがとうございます!
C-I Baseball3シーズン目は
「実践力」をテーマにライター一同noteを配信していきます!
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現在C-I Baseballでは
「野球トレーナーの輪」を広げるために「仲間」を募集しております!
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今シーズンの私が担当する配信では、「エコー」を通じて
肩関節の解剖とそれに対する実際のアプローチを学んでいこうという
コンセプトの元、Noteを書かせていただきます。
元NPBチームドクターのスポーツDrと一緒にエコーを用いて、
野球選手の投球障害肩を診てきました。
投球障害肩になってしまうと、
『痛くて投げられない』
『何をしても良くならない』
『自分のプレーに集中できない』
『野球が楽しくない』
と悪循環になってしまいます。
私はそのような投球【障害】肩を持った選手に対し、
エコーを通じて、細かな解剖を理解しアプローチすることで
治療効果が奏功することを経験しました。
もちろんそれだけでは解決しないことも多数ありますが、
ケガからの復帰をするということを考えると、
細かな解剖を学んでいくということは必要なのではないかと考えています。
解剖書で見る肩関節だけではなく、
エコーを通じて、3次元的に捉える肩関節を一緒に学んでいけたらと思います。
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●投球障害肩に必要な棘上筋のエコー観察
■投球障害肩における棘上筋
棘上筋と聞いて、セラピストが思い浮かべるのが、『腱板断裂』かと思います。
実際、投球障害肩における腱板断裂は棘上筋と棘下筋の関節面断裂といわれていますし、
疼痛を発症するタイミングがCocking とAcceleration phaseで91%を占めるとされています。
しかし、
軽微な腱板損傷では本当に障害へ結びつくものは少ないと
私は考えています。
理由は、
そもそもMER(最大外旋位)の肢位では
腱板の接触がみられているからです。
投球で100球以上投げるようなことがあれば、
100回以上腱板と後方関節唇の接触があります。
つまり、
腱板に対するストレスは少なからず生じていると考えています。
何となく痛くて投げられない = 軽微な腱板損傷がある
ということを私は考えています。
その軽微な腱板損傷を
そのまま放置せずにしっかりとアプローチして、
肩関節を『正常な』状態に保っておくことが大切かと考えています。
■棘上筋の解剖
①支配神経:肩甲上神経
支配神経はC5~6になります。
上神経幹へ入り込んだ神経は、
その後すぐ分岐します。
分岐した後、
前鋸筋と僧帽筋の間を通って、棘上筋の前方から
棘上筋の深層へ入り込みます。
棘上筋の深層から棘窩切痕へ入り、
棘下窩から棘下筋深層へ走行します。
神経の走行のイメージができると、
解剖学的な特徴が把握しやすいです。
関節包に対する神経支配として、
肩甲上神経は関節包の
後上方に位置します。
肩の後上方に疼痛を訴える選手は、
肩甲上神経の絞扼等が考えられるかもしれません。
②筋の付着部
棘上筋と棘下筋の付着部は、
教科書的な報告と近年の報告では異なっています。
棘上筋の注目すべき部分は、
結節間溝を跨いでいるということです。
少し前方へ付着するので、
1stポジションでの外旋の制限にもなりえるかと思います。
■身体評価
棘上筋の評価としては、
上記の評価を用いています。
肩甲上腕関節の内転制限は、棘上筋の軽微な損傷でも生じると考えられます。
理由は、
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