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【備忘録】岡﨑さとしさんの『科学的に正しい練習方法を学ぶ勉強会』に参加してきた

少し前になりますが1月24日(金)に、岡﨑さとしさん(@pp_junkie)主催の勉強会に参加してきました。

勉強会のタイトルは『“科学的に正しい”練習方法を学ぶ会』

一方的に話すようなセミナー形式ではなく、ディスカッションやワークショップを取り入れた勉強会でした。

実際に参加してみた感想や学んだことを備忘録として、さらに+αで独自に調べたことも追記しながら、ここに書き記しておきたいと思います。

アーカイブ動画はこちら(勉強会参加者の方は無料で見られるように準備中らしいです)⇩⇩

▼勉強会の目的

勉強会の目的は「科学的に正しい練習方法を学び、限られた時間で効率的に上達できるようになる!」というものでした。

そもそも、今まで卓球の練習をするときに「科学的に正しい方法で練習しよう」なんて意識はまるでなく、十数年に及ぶ経験則から導き出された練習メニューで何となく練習していました。

そんなあいまいな練習方法にメスを入れたのがこの勉強会。

この勉強会に参加したことで、科学的に裏付けのある正しい練習方法を知ることができました。

▼少ない時間で上達するにはどうすればいいのか?

さて、勉強会の目的である「限られた時間で効率的に上達できる」ようになるにはどうしたらいいのか?

このことを考えたときに「3つのわからない」が発生します。

●効率的な練習スケジュールの組み方が"わからない"
●効率的に動作を覚える方法が"わからない"
●自分のメニューをどう改善したらいいのか"わからない"

これらの悩みを解決するために必要なのが、この勉強会で学んだ「運動学習の知識」でした。

ちなみに、運動学習とは「人が運動(動作)を覚える仕組みを体系化したもの」です。

▼効率的な練習スケジュールを組むコツ

効率的な練習スケジュールを組む上でポイントになるのは「休み」です。

学習には「集中学習」と「分散学習」の2種類があります。

集中学習とは同じことを長時間繰り返す学習方法のことで、例えば、1時間連続でチキータ練習を行う、というような具合です。

それに対して、分散学習とは比較的短い時間で何度も練習する学習方法のことで、例えば、同じ1時間のチキータ練習でも20分×3コマにしてその間に「休み(別の練習)」を挟んで練習する、という具合となります。

卓球の場合、集中学習よりも分散学習が向いているので、「1つの練習メニューを長時間やるよりも、いろんな練習メニューを毎日繰り返す方が良い」と結論付けられます。

連続的なスキルには、集中学習よりも分散学習のほうが向いています。逆に、離散的なスキルには集中学習が適しています。
(中略)
離散的なスキルとは、何度も繰り返す短いアクションで、始まりと終わりが明確に定義できるものを指します。連続的なスキルとは、バイオリンの演奏のように、始まりと終わりが明確でない身体運動を指します。
▶出典:がむしゃらに努力するのは危険。分散学習と集中学習を理解し、効率的にスキルを身につけよう

また睡眠も大事だそうで、睡眠をとることにより適度に「忘れる」ことが起きて、その結果、動作が整理されて上達につながるそうです。

ある運動技能の研究で、新しい技能を学んだ参加者たちを調べたところ、一晩の睡眠を挟んで12時間後にテストされたグループは、技能が20.5パーセント向上し、睡眠を摂らずに同日の4時間後にテストされたグループは、3.9パーセントの技能向上にとどまったのです。
▶出典:脳の学習システムについて知っておくべき6つのポイント

▼動作の習得を早くする3つのコツ

運動(動作)を習得するプロセスは3段階あります。

①認知段階
②連合段階
③自動段階

このうち、動作を習得を早めるには①②のプロセスに掛ける時間を短縮するのが現実的ですが、どうしたら時間を短縮して動作の習得を早めることができるのか。

それには3つのポイントがあります。

(1)注意の向け方を工夫する
(2)小さな変化をつける
(3)休憩をうまく使用する

(1)の「注意の向け方」には「インターナルフォーカス」と「エクスターナルフォーカス」の2種類があります。

インターナルフォーカスとは動作に注目することを指します。

例えば、ラケットを○○な角度にしなさい、ラケットを○○方向に振りなさい、といった具合です。

それに対して、エクスターナルフォーカスとは動作の結果に注目することを指します。

例えば、ボールの○○な部分にラケットを当てなさい、ボールを○○な軌道で飛ばしなさい、といった具合です。

この2つの注意の向け方のうち、エクスターナルフォーカスの方が学習効果が高いといわれています。

▶参考文献:運動熟練者におけるパフォーマンス能力の違いについて

(2)の「小さな変化」の付け方に関しては、例えば、用具やボールを変えてみる、メニューの内容や球質を変えてみる、などがあります。

この時に注意するのはあくまでも変化は「小さな」ということです。

「言われてみれば変わったかも?」くらいの小さな変化にすることが大切です。

卓球ボールで言えば、ニッタクの「プラ3スタープレミアム」とTSPの「CP40+3スターボール」といった感じでしょうか。

卓球と関係ありませんが、楽器の上達では2倍速で上達したという報告があるそうです。

(3)の「休憩」については、同じメニューをずっと繰り返すよりも休憩を挟んだりメニューを変更した方が効果的です。

これは上に記載してある集中学習と分散学習に通じますね。

また、10秒くらいの細かな休憩も学習効果を高めるのに重要で、理由は「動作の結果を脳が処理するのに数秒から数十秒必要だから」だそうです。

球拾いの時間も実は無駄ではなかったのかもしれませんね。

ここまでが、『“科学的に正しい”練習方法を学ぶ会』に参加して得た知識です。

あとはこの知識を活用して練習メニューを組むだけ。

ね?簡単でしょ?

おわり。

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