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今更、自己紹介。船の上の助産師。

リビアからボートに乗って、イタリアへ逃げてくる主にアフリカ系の移民を地中海で救助する船で、助産師として働いてます。

2014年から、NGOで助産師として働いていて、アジアはパキスタン、バングラデシュ、中東はイラク、シリア、レバノン、アフリカは南スーダン、カメルーン 、ウガンダ、タンザニア、ベナン、ケニアなど色んなとこに行きました。

その中でも、ターニングポイントだったのは、2016年に行った地中海捜索救助船での仕事で、もう一度船で働きたくて働きたくて、フランス語の試験を受け、2019年に再び乗船!以来、その仕事ばっかりしていて、今も5回目の救助船の仕事で、船のあるノルウェーにて検疫中。

なんでこんなに船での助産師の仕事にも戻りたいのか、はっきりとした理由はないけれど、たくさんのドラマと刺激に溢れているからだと思う。あと蟹座だし、名前もmarinaで海っぽいし、船舶1級の免許までとったw 勝手に運命だと思ってるところもあります。

救助される人の中には、リビアで奴隷として働かされたり、留置所で暴行を受けたり、女性は性奴隷として働かされて妊娠してる人もいて、逃げてる途中のボートで出産して、臍の緒が繋がれたまま救助されたりと、これまぁ、ドラマがすごい。巨額マネーが動いている人身売買の実際の被害者達からの証言は本当にリアルで、世界の闇が見えてきます。

リビア近くの救助エリアからイタリアのシチリア島までは、大型船でも2日くらいはかかる。でも、EUでは移民反対の声が強くて、イタリアもマルタも理由なく港を開けてくれないのがここ2〜3年くらい続いてる。そうすると、2週間、300−400人を乗せたまま、海の上で待つことになる。

これはイタリアの政治をはじめ、EU全体の政治、アフリカの貧困、白人至上主義、搾取など一筋縄では行かない世界の問題。日本も地理的に遠いけど、黙って見てるって無責任。ということで、私が日本代表としてってわけで全然ないです。

船での出会いは楽しいし、そこで助産師としてちょっと役に立つならいいかな。と。

ということで、ここでは主に、船での出来事

シリーズ【地中海救助船の窓から】

を綴っていこうと思ってます。

あ、私、本書いたことがあります!
初めてのパキスタンでの仕事から、初めての船の仕事ではトイレが爆発して一面ウンコになった話、南スーダンでの過酷だった生活まで。


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船上の助産師
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