【四気質の治療学】②火と水~2つの生命原理・体温調整機能&水分代謝機能
ともえ@ファスティング中です。
(→よかったら自己紹介を読んでね)
前回の記事では、西洋伝統医学の基礎にある四気質論の概要をお伝えしました。
今日は、この四元素とか四気質とかに入る前の、
そもそもの根本的な生命原理についてお伝えしていきます。
火と水、2つの生命原理
『四気質の治療学』では、四気質を考える上前の前提として、
2つの生命原理があると考えます。
それが、火と水です。(あるいは、太陽と月、と呼んでもいい)
※ちなみに、日本の古神道の思想の中身も、火と水を「カミ」と呼び神の根源的な働きだと考える発想があり、火を陽、水を陰とらえ、太陽と太陰(月)と考えたりしますよね。洋の東西を問わずこういう発想があるのは面白いですね。
では、この火と水という2つの生命原理は、人間の身体ではどういうものとして具体的に表れているのでしょうか?
火の原理は体温調整機能、水の原理は水分代謝機能
人間の身体において、火の原理に相当するのは体温調整機能です。
一方、水の原理に相当するのは水分代謝機能です。
✔体温調整機能(火の原理)とは、外部の条件が変化しても、常に体温を約37度くらいに保つことができる制御システムのこと。
✔水分代謝機能(水の原理)とは、身体の水分喪失と水分供給を制御し、一時的にバランスが崩れてもそれを元に戻せる機能のこと。
この2つの生命原理からだけでも、すぐに日常生活に活かせるプラクシスがありますね。
たとえば、汗をかいて運動して、新陳代謝を促進するサウナに入ったりすることで、火と水の原理である体温調整機能と水分代謝機能を刺激できます。
ここで重要なポイントが1つあります。
それは、体温調整機能と水分代謝機能は、全く別のものではなく、お互いに影響を与え合う一個の制御システムになっている、ということです。
2つの原理から生じる4つの異なる状態
そして、身体が持つこの火と水があいまった一個の制御システムの中から、次の記事で解説する四つの体液、四体液(血液、胆汁、黒胆汁、粘液)が発生すると考えられていました。
つまりどういうことかというと、火と水の原理がプラスの働きかマイナスの働きかによって、
✔火の原理がプラス、水の原理がプラス=温かくて湿っている
✔火の原理がプラス、水の原理がマイナス=温かくて乾いている
✔火の原理がマイナス、水の原理がマイナス=冷たくて乾いている
✔火の原理がマイナス、水の原理がプラス=冷たくて湿っている
この4つの異なる状態が作り出されると考えたのです。
(つづく)