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薬嫌いのドイツ人、薬大好きな日本人。

ともえです。

私の自己紹介の記事を読んでくださった方は分かると思いますが、

私は、大学時代からドイツに関係する人生を送っていて
20代のころは東京のドイツ系の企業に勤務していました。

ドイツにも合計2年間滞在し、
ドイツにどっぷりの20代でした。

そんな私が、ドイツと日本が決定的に違う!と感じた出来事があります。

そして、その出来事を通じて、私はこう思うようになりました。

あれ、日本の医薬業界って、
もしかしてドイツ(ヨーロッパ)基準から見たら
なんかおかしいんじゃないか?

・・・いえ、もっと率直に言うと、

日本って世界の製薬会社の
良いカモにされているんじゃないか?

「自分は大病もしたことがないし健康だ」と思っている日本人も
実はヨーロッパの基準から見ると薬漬けになっているんじゃないか?

という思いです。


では、まずこの疑問を抱くようになった
最初の体験からお話ししますね。


風邪薬をじゃんじゃん買えるドラッグストアだらけの日本vsハーブを医者が処方するドイツ

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20歳のころ、念願かなって
1年間のドイツでの交換留学をしていたときのことです。

ドイツの冬って寒い・・・! マイナス20度になるんですよ~
(マイナス20度だと、鼻息が白くなりますw)

年末のテスト前に根詰めて勉強した結果、
あれよあれよと熱が出て、咳が止まらなくなり。

そんな状態でも、せっかくのクリスマスということで、
日本から持参していた風邪薬を飲みつつ、
ヨーロッパのいろいろなところを見て回っていたら・・・

1月に帰ってきてから本格的にヤバイ状態になりました( ;∀;)

咳が止まらず、熱がひかず、関節が痛くてだるい・・・。

・・・ごく普通の日本人だった私は、

普通のドラッグストアに行って風邪薬買おうかなー。
お医者さんとか(外国だしなんか怖くて)行きたくないしー。

と思い、とりあえずドラッグストアに行ったんですよね。

まず最初に行ったのは、dmというドイツでは一番有名なドラッグストア。
日本のマツキヨのような存在です。

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そこに行って、風邪薬はないかな~と、探してみたんです。

…そしたら、どこを探しても、薬(Medikamente)がない!!!
日本でおなじみの錠剤タイプの飲み薬は、どこにもない!!
ル〇とか、パブ〇ンとか、そういうやつがない!!

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・・・ということで、店員さんを捕まえて、

「風邪薬ってどこで買えますか~?」

とつたないドイツ語で聞いたところ、

「は!? 風邪の薬は処方箋がないと売れませんよ。それにここはドラッグストアだから、薬は売っていません。薬局じゃないとだめですね。まずは医者に行ってください。」

と不愛想に言われてしまいました・・・。

そこで仕方なく、友人のドイツ人に
良さげなお医者さんを紹介してもらって、
優しくて賢そうな年配の女医さんのところに行くことになりました。

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女医さん「症状を見るに風邪ですね~。
でも、インフルエンザの疑いもあるので、血液検査をしましょう。」

ということで、血液検査をしてもらいました。

その結果・・・うすうす予感はしていましたが、

インフルエンザ
にかかっていました・・・(*´Д`)


この流れで行くと当然お薬が処方されて、
それをさっと飲むんだろうなと思っていたのですが、


女医さんから、
日本のお医者さんからは一度も聞いたことがない、
衝撃的なことが言われたんです。

それは・・・。


女医さん「あなたはインフルエンザですね。
もしあなたが希望するなら、
非常に強い抗生物質を処方することもできます。

しかし、あなたが希望するなら、
ナチュラルな方法での治療も可能です。
ハーブを処方することもできます。

私自身はハーブの処方をおすすめしますが、いかがですか?

え、ハーブぅ?

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当時の私の中では、ハーブ=リラクゼーションが目的、
お茶屋さんで販売されているもの、というイメージだったので

なぜ普通のお医者さんがハーブを処方するのか、全く分かりませんでした。

それに、当時の私はテストを1週間後に控えていたこともあり、
薬の副作用があるとか
ヨーロッパのメディカルハーブの知識もなかったので、
ハーブで穏やかに治すなんてとんでもない!と思い、

私「私は早く治りたいんです。
一刻も早く治る抗生物質の方をお願いします。
テストがあるんです!!」

と言って、女医さんの提案を断ってしまいました。

すると女医さんは、やれやれという顔で、

女医さん「患者というのはPatientといって、
忍耐する人という意味ですよ。
病を強制的に抑え込むのはおすすめしません。

しかし、あなたのご事情は分かりました。
抗生物質を処方しますが、
強力なので副作用もあることをご承知ください」

と言って、処方箋を発行してくれました。

お医者さんに行ったら薬をもらうのが当然
というイメージがあった私は、

こんなに薬を売ろうとしないドイツ人の女医さんに
ちょっとイラっとしていました。

で、薬局で抗生物質を購入して飲んだのですが、
これがまあ、強いこと・・・
(ドイツ人に合わせているのでかなり強い)。

相当な眠気がありましたが、おかげで2日で回復。

その後、ドイツ人の知人に一連の話をしたところ、

「ドイツでは、
患者がナチュラルな処方とケミカルな処方のどちらがいいのか、
あるいは、ナチュラル6割、ケミカル4割がいいとか、
選べるんだよ。

そういうケースバイケースの処方ができる
お医者さん(西洋医)が増えていて、人気なんだ。

なぜかというと、
ドイツ人はなるべく
薬を飲みたがらない人が多いからね

その話に、なんでも薬で治すのが当たり前と思っていた日本人の私は、
衝撃を覚えました・・・。


とはいえ、その当時はちょっとした文化の違い程度に感じただけで、
日本に帰国してからは、
この時のことはすっかり忘れていました。


・・・そして、時は巡り、
次に私が「?」を抱く体験をしたのは、
2回目の留学の時にルームシェアをしていた
ルームメイトのお父さんと出会ったときでした。

「日本は、ヨーロッパでは売れなくなった薬をたくさん飲んでくれる良いお客さんだよ。」

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ルームメイトのお父さんは、
日本(アジア)マーケットとの取引をよくしているという陽気なおじさん。

そのお父さんが不動産投資で借りていたマンションの一角を、
自分の子どもに貸し出しつつ、
余った部屋は学生に貸し出していた人です。

結構羽振りのよさそうな、ちょい悪おやじ的な人でした。

あるとき、そのルームメイトのお父さんが、
私たちの借りている部屋にやってきたことがありました。

他愛もない話をしていたのですが、
私が日本人だということが分かると、
ニコニコ笑いながらこんなことを言ったんですね。

ルームメイトのお父さん:
「君は日本人なのか。そうかそうか。
いや~最近ドイツをはじめとしてヨーロッパでは
あまり薬は売れないんだ。
けど、日本人は薬をものすごく飲んでくれるから、
うちの会社にとって日本はとってもいいお客さんなんだよ♪
日本人は薬の消費量が
世界2位と言われているんだよ~、知ってた?
」※当時は2006年くらい

その当時の私は、「へーそうなんだ・・・」
くらいにしか思わなかったのですが、

1回目の留学の時のドイツのお医者さんが
あまり薬を処方したがらなかったことを思い出し、

それに対して、
薬ばかり飲んでいる日本ってどうなのよ?と
すこしもやもやしたものが心の中に残りました。


やがて・・・大学を卒業して
ドイツ系の会社で仕事をするようになった私は、
あるデータを見つけます。


それは、ドイツの製薬会社が
大量に日本に特許出願をしているという事実を示すものでした。

日本は製薬業界のドル箱だった・・・!

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私の手元にある書類によると、

そのドイツ系製薬会社の2010年の出願数は、

・欧州・ドイツ合計:1,507件
・日本:1,384件
・米国:1,435件

となっていました。

日本の出願数は、ほぼ、欧州・ドイツ、そして米国に出願する件数と並ぶほどの勢いだったのです。

人口の比率からすると、アメリカは日本の3倍の人口がいます。
その割に、日本の出願件数は明らかに多い。

つまり、そのドイツの製薬会社にとって、
日本はかっこうのターゲットになっている
ということがはっきりと数字で見えてきたのです。

「日本人は薬をたくさん飲んでくれるからね~」

と、楽しそうに言っていた、
ルームメイトのお父さんの顔が頭の中をよぎりました。

ちなみに、ドイツの製薬会社だけではなく、
欧米の製薬会社もたくさん日本に特許出願をしています。

つまり、日本は、どの国の製薬会社にとってもドル箱だ!ということです。

日本で何も考えずに普通に生活していたらいつの間にか薬漬けになる

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こんな風に書いてきましたが、私は、薬が悪いとは思っていません。

しかし、薬をこれほどまでに使っている日本人が、
ものすごく健康で生き生きとした暮らしを送れているとは思えない。

それどころか、慢性病やアトピーなどの病気に
悩まされる人は増えているのは薬のせいなのでは?と思います。

ドイツには、日本ではドラッグストアで
気軽に買えるような風邪薬はありません。

風邪薬は、医者の診断がないと処方されないのです。
そして医者も、いつも薬を処方するとは限りません。

その理由は、

病を治すには、健康でいるには、
薬は最低限にして自己治癒力を上げることが大切だ。

という考え方が浸透しているからでしょう。


一方日本は・・・。

身体の不調が出たら薬で治す

これが当たり前になっています。


だから、ずーっと日本の中にいたら、
この状況に全く疑問を持たなくなります。
ドイツに行く前の私がそうだったように・・・。


ドイツをはじめとするヨーロッパでは、
そして主に1980年以降、
どんどん代替療法の地位とシェアがUPしており、
一般の人がいわゆるケミカルな薬から離れる傾向は続いています。

「ヨーロッパでは売れない薬を
日本人はたくさん買ってくれるいいお客さんだからね~」

今から思うと、
そう言って笑っていた陽気なルームメイトのお父さんは、

とっくの昔にヨーロッパ人が見放した薬に群がっている
日本人にあきれていた(馬鹿にしていた)のかもしれません・・・


・・・以上の話は、現在・2020年から10年ほども前の話です。

しかし状況は、この時からほぼ変わっていません。

いや、むしろ、ひどくなっているといってもいいかもしれません。

それは、別の記事でお話しする
添加物の問題ともあいまって、
深刻な状況になっていると思います。

これは、他人事ではありません。

「自分は健康で大病をしたことはない」
と思っていて、
病院の診察前の問診票に、
「これまで大きな病気をしたことがありますか?」
という質問には「いいえ」と答える私のような人でも、

日本人である限り、
小さいころから何気なく行っている病院でもらった薬、
日々の食事の影響を受けて、
残念ながら、腸をはじめとする内臓はへとへとになっているのだといわれています。

実は、抗生物質を1回でも取ると
腸内細菌が死滅するとも言われています。
その抗生物質を、日本人はとにかく取りまくっています。

その証拠に、日本人(の特に女性)は、
大腸がんで亡くなる人が多い
ですよね。

だから、特に、アラフォー世代・40代以上になったら、
薬や添加物でくたびれた内臓を、ちゃんといわたることが必要。


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高橋ともえ
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