
“わさび離れ”について考えてみた
和のハーブの代表格わさび。
若者のわさび離れがここ数年で進んでいるという。
確かに、回転寿司やスーパーで売られている寿司でもさび抜きが当たり前になってきている。
わさび離れに関して考察をしてみた。
■わさび離れ要因①(大人への憧れがなく背伸びの行動をしなくなった?)
自分が小学生だった頃、寿司タネの下にあるわさびを取り除いて食べていたが、普通な顔をしてわさび入りの寿司を美味しそうに食べている父親や年の離れた兄貴たちを羨ましく思っていた気がする。
そしていつの日か、わさびがしっかり入った寿司を食べられるようになり、自分も大人になったなぁ~と感じ、心の中ではやっぱりわさびがなくちゃと思うようになった。
わさびが入った寿司を食べることは、大人の仲間入りの証だった。
ビールもそうである。
いつかは忘れたが、子供のころ興味本位で初めてビールを舐めたとき、大人はなんでこんな苦いものを飲んでいるんだ?と思った。
そして大人になりビールを美味しく感じるようになった。
大人になれた気がして嬉しかった。
最近は、飲み会でも最初から甘いサワーを飲む若者が増えたらしい。
わさび、ビール・・・
最初は美味いと感じなかったが、背伸びや憧れから、食べたり飲んだりしているうちに、いつの日か美味しく感じる、そして無くてはならないものとなる。
最初、美味しいと感じなかった。
だから食べない。飲まない。
これが現代の若者か。
若者よ!その向こうに新たな世界が待っているのだよ。
■わさび離れ要因②(ツーンとする辛さが好きではない)
わさびの辛味成分はアリルイソチオシアネート。
鼻にツーンと抜ける辛さである。
この辛さがダメな若者が結構いるらしい。
(外国人にも多いと聞く。)
反面、辛味成分がカプサイシンの唐辛子の辛さは、全般的に若者に受けいられているようだ。
その違いは何か?
今の若者たちは、小さい頃からキムチやカラムーチョなどのお菓子を食べていて、カプサイシン系の辛さに慣れているのだろう。
わさびはどうか?
大人になるまで接触する機会が圧倒的に少ない。
よって初めてわさびを食したときに拒絶反応を起こしてしまうのか。
わさびと同じアリスイソチオシアネートの辛み成分をもつからしも使う機会が少なくなってきているとのこと。
納豆にはからしは入れず・・とか
おでんには柚子こしょう・・とか(柚子こしょうの辛さは唐辛子の辛さ)
ハーブおじさんはちょっと悲しい😢
■わさび離れ要因③(使用メニューが限られている)
刺身、寿司、蕎麦がわさびの3大使用メニュー。
メニューの広がりがない。
昔はラー油やショウガだって、餃子に、冷奴に、みたいにある程度決まったメニューへの使用だったような気がするが、今では本当に自由にいろいろなメニューに使用するようになった。
わさび
いつまでも刺身、寿司、蕎麦では・・・
もっと身近で簡単にわさびを使用するメニューが必要なのか。
わさびは加熱するとツーンとした辛味がマイルドとなり、香りをより楽しむことができるので、このあたりも使用メニューの広がりには大切なファクターなのかもしれない。
わさび。
チューブタイプのものもいいが、本当は生鮮の生わさびを食したい。
上品な香りと辛さがたまらない。
良い素材が手に入った時には、生鮮の生わさびをおろして食べる。
魚だけではない。肉にもわさびはよく合う。
世界に誇れる和のハーブの代表格“わさび”がもっと広く使われますように!
ハーブおじさんは微力ながらメニューの発信を続けていきます😊。
下記は11月に投稿したわさびを使ったメニューの記事。
参考まで。