見出し画像

ミネラル不足はなぜおこる?

ミネラルだけに限らず、

どの栄養素にも似たようなことが言えるのですが

栄養不足っていえば、多くの人が

偏った食事などで摂取不足によると考えられると思います。

でも摂取不足だけが原因なのでしょうか?

今日はその中でも不足しやすいミネラルについて考えてみようと思います。

画像1

ミネラルとは

私たちに必須な栄養素の一つとして知られるミネラルは

無機質・元素(Element)なので

私たちの体内で作ることはできません

食事などで摂取する必要があります。


ミネラルは、体を構成したり機能を維持したり私たちの生命活動を可能にしています。

めちゃくちゃ働き者です!

例えば、

体の中にミネラルがないとビタミンは仕事ができません

なのでいくらビタミン剤を飲んでもミネラルが不足していると体は100%機能できないなんてことも起こりえます。

余談ですが、それは、植物でも一緒で

土にミネラルが不足していると植物が作るビタミンに影響します。

例えば マンガンがキャベツのビタミンC量に影響する。などです。

画像2

ミネラル不足はなぜ起こる?

Dr Igor Tabrizianは不調や症状は、栄養素が

▶︎ ない(少ない)から
▶︎ 何らかの理由でブロックされているから

という2つの理由で起こる、と著書の中で説明されています。*1

2つの理由をもう少し詳しく説明すると

① 栄養素がない(もしくは少ない)のは

▷ 環境に不足
▷ 食べ物に不足
▷ 吸収が悪い
▷ 需要が増える
▷ 排出量が増える

② 栄養素が効果を発揮できない(ブロックされている)のは

▷ 有害金属(有害ミネラル)
▷ 薬

①は理解できると思うのですが、②で「う〜ん?」ってなった人もいるかと思います。

もう少し深掘りしましょう。

画像3

ミネラルがブロックされるためにミネラル不足が起こる

有害金属といえば、

水銀・ヒ素・鉛・カドミウム・スズ

などです。

名前を聞いただけでちょっとやばそうですよね〜 笑

ちょっとでも取り込みたくないものですが、

残念ながら汚染が進み、環境から、また私たちが食すものから入り込んできます。

重金属なので体に蓄積されなかなか出ていかない厄介なものです。

有害金属は、

例えば、

1つの水銀分子は、1000の亜鉛イオン
1つのカドミウム分子は、100の亜鉛イオン

ブロックすると言われています。

画像4

微妙なミネラル銅

銅は必須ミネラルとして知られており、私たちになくてはなりません。

でも、最近よくみる「銅過多」ということも起こりえるミネラルです。

どうして問題かというと、

体内で銅のレベルが高いと、有害ミネラルのように振る舞うことがあるからです。

「亜鉛」のお話でも書いたように、銅と亜鉛は相互に作用しあうので

亜鉛不足ではなく銅過多により亜鉛がブロックされ、「亜鉛不足のような症状をだす」ということが起こります。

銅は、それ以外にも

鉄、マグネシウム、ビタミンB(1.6.葉酸)ビタミンC

をブロックすると言われています。

またまた余談ですが、銅過多は、エストロゲン過多とも深く関わりがあるため女性特有の疾患がある方は特に注意が必要なミネラルです。

画像5

バランスが大事なミネラル

ミネラルは相互に作用し「協力しあう」と同時に「競争しあう」こともあります。

バランスがすごく大事です。

一つのミネラルが体の中に多くあると他のミネラルにも影響するのです。

例えば、「むくみの原因の一つは、塩分の摂りすぎ」

なんて聞いたことはないでしょうか?

これは、カリウムとのバランスが崩れているからです。

カリウムとナトリウムは協力し合いながら競争しているので一つが多くなるとバランスがが崩れやすくなります。

画像6

最後に

情報が溢れる中、たまに「OOをとれば全てOK」みたいなのを見かけると

「ちょ〜ッと待った〜!」と横入りしたくなります。笑

それがミネラルなら余計です。


ミネラル不足って言っても理由は色々あります。

不足してるからサプリでとったらOKってなりがちですが

やっぱりどうしてか?を考えることは大切だと思います。

【参考文献】Dr Igor Tabrizian, ”Visual Textbook of Nutritional Medicine”, NRS Publications

画像7

プロフィール

画像8


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?