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【フードアレルギー1】アレルゲンの特定が難しい食物過敏症をわかりやすく解説
今日から数回に分けてフードアレルギー・食物過敏症についてお話しをしようと思います。
現代病と言われるフードアレルギーですが、オーストラリアではアレルギーは人口の2-10%、食物過敏症は25%とも言われています。
日本では人口の1-2%が食物アレルギーがあると厚生省が発表しています。
食物過敏症については統計が見つけられませんでしたが、かなり高いように思われます。
ちょっと難しいトピックですが、できるだけわかりやすく基本的なことをカバーできればなぁと思っています。
今日は【フードアレルギー1】食物過敏症についてです。
食品過敏症とは
『遅延型フードアレルギー』『食物不耐症』とも呼ばれることがあります。
一番理解してもらいたいことは、これは「好き・嫌い」の嗜好性とは違うので「頑張ったら食べらる」というものではありません。
後天的に発症するとされています。
つまり、誰でも何歳でも発症する可能性があります。
「自分はなんでも食べれます!」と思っていても中高年でも発症する人もいます。
原因
原因はまだ解明されていませんが、いくつかセオリーが出ています。
腸が何らかの原因で炎症
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粘液があれ「スキマ」ができる。
(これを以前は「リーキーガット(Leaky gut)」今は「超透過性 (Intestinal permeability)」と言います)
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「スキマ」からきちんと分解されていない食品が血中に入り込む
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繰り返し血中に入り込む
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特定の食品を「異物である=アレルゲン」と免疫反応を起こす
ただ現段階では、
✅「腸管透過性」は普通の生化学反応でも起こること
✅「腸管透過性」の検査が難しいこと(Zonulinが関わっている?)
✅ 腸内細菌叢のバランスの崩れが関わっていること
✅「超透過性」が先か、腸内細菌叢のバランスの崩れが先か、証明が難しい。(コロンブスの卵のよう?)
難しい話になってきましたが、
要するに、
腸内が、何らかの原因により炎症を起こし、腸内細菌もハッピーでない状態
のようなのです。そしてそれが
免疫の過剰な反応を引き起こしている
と言えると思います。
厄介な理由1:症状が一定しない
✅ 症状は人によって違う
✅ 症状が出るときもあれば、出ないときもある
✅ アレルゲンの量により症状が変わる
ちょっと説明をすると、
不調は「膨張感」とか「下痢」などの消化器系の症状が多いです。でも人により、「関節炎」とか「頭痛」とか一見して食べ物に関係があるのかよくわからない症状もあります。
もっと厄介なのは、この症状が出るときもあれば、出ないときもあります。
体調やストレス
などが影響するようです。
アレルゲンの量にも関係します。「不耐症」と言われる所以は、
ある一定の量は「耐えられる」のですが、アレルゲンへの接触が増えると「耐えられなくなる」そして症状が出るということがあります。
例えば、乳製品によくこういった症状を見ます。
コーヒーにちょっとミルクを入れるのは大丈夫だけど、牛乳をコップ一杯飲んだら下痢する。みたいなのです。
厄介な理由2:アレルゲンの特定が難しい
食品過敏症は、IgG(時にIgA)という免疫反応です。
これは遅延型=反応が遅れてでる反応です。
ということは、食べ物を食べてすぐに症状が出ないため
「何に反応したかわからない」のです。
普通の血液検査では発見されないのでアレルゲンを特定することが難しいです。
現在食物過敏症の検査は、
✅ IgGアレルギーフードパネル検査(100種くらいの食品のIgG反応を検査)
GOOD
簡単(血液を少量だけ)
多くの食品の検査を一気にできる
比較的短期間で検査結果が出る
BAD
費用が高い
結果が100%ではない(偽陰性・偽陽性の時もある)
普段食べない食品は反応しないことがある
✅ ローテーションダイエット(食日記をつけて、症状の記録)
食べ物を一つずつ2週間ほど抜いてからもう一度食べて症状を記録する
ローテーションダイエットは、ある程度アレルゲンの目星がついているときはいいのですが、まさに気が遠くなる作業です。ただ、自分の症状と照らし合わせるので高い確率でアレルゲンを突き止めることができます。
食物過敏症は回復できる
一定期間アレルゲン(過敏な食品)を食事から抜き
腸内環境を整えること
を同時に行うことで、かなり改善できます。
ただ、このプロセスには症状や回復を近くで見守るプロ、医療の専門家のサポートが必要だと私は考えます。
まとめ
◎ 食品過敏症の別名は『遅延型フードアレルギー』『食物不耐症』
◎ 「好き・嫌い」の嗜好性とは違う
◎ 誰でも何歳でも発症する可能性がある
◎ 原因はまだ不明
◎ 腸内環境がバランスを崩し、免疫の過剰な反応を引き起こしている可能性がある
◎ 症状は人によって違う
◎ 症状が出るときもあれば、出ないときもある
◎ アレルゲンの量により症状が変わる
◎ 体調やストレスも症状に影響する
◎ アレルゲンの特定が難しい
◎ 食品過敏症は、IgGや時にIgA
◎ 食物過敏症は回復できる
◎ 医療の専門家のサポートが回復の早道
最後に
ちょっと長くなってしった〜。
次回は
「食物アレルギーとは、食物過敏症との違い」
を紹介できたらなぁと思います。
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