肝臓のスペシャリストハーブ ミルクシスル
9月に入りましたがまだまだ残暑が続いているようですね。
気温の変化(エアコンなど)
食欲不振
冷たいビール笑
この時期は身体にとって少し過酷な時かもしれません。
特に肝臓は悲鳴をあげていそうです。
肝臓が疲れると、あなたも疲れてしまいます。
9月は特に消化器系(肝臓や胃腸)を労ると体も心もグッと楽になると思います。
そしてそんな時にはミルクシスル(Silybum marianum)というハーブが活躍しそうです。
ミルクシスルは消化器系、特に肝臓に良いハーブで有名です。
今日は肝臓からメタボ、飲み過ぎた時にもお役立ちハーブ
ミルクシスルについてです。
ミルクシスルとは
ミルクシスルは「セントマリーズシスル」としてもよく知られています。
日本名では「マリアアザミ」。
アザミ(Thistle)は知っている人も多いのではないでしょうか。
トゲトゲした植物で花が特徴的ですよね。
ミルクシスルは地中海沿岸が原産ですが、日本にも分布しています。
メディカルハーブではタネが使われます。
有効成分シリマリン
ミルクシスルが注目されるのは、シリマリン(フラボノリグナンの総称)と呼ばれる有効成分の研究が比較的進んでいるからだと思います。
この成分は細胞の修復·保護、特に肝臓への効果があると考えられています。
「へぇ」って感じで今一ピンとこないかもしれませんが
この効能(まだ確定はされていませんが)って実はすごいのです。
肝臓は自己修復能力があるすごい臓器ですが
肝臓の病気の進行が進むと肝硬変になり健全な肝臓に戻ることが困難だと言われ
現在の医学でも効果的な薬も少なく、治療が難しくなります。
そこで注目されているのがハーブ達です!
例えば、リコリス(甘草)のGlycyrrhizinやターメリック(ウコン)のCurcuminなどの成分も肝臓の治療に効果があるのではと期待されていますが
その中でもシリマリンはおそらくより研究が進んでいる成分と言えると思います。
ただ難点は、この成分はbioavailability(生物学的利用能)が低いと言われています。
つまり、あまり吸収できないわけです。
その理由として、水には溶けない性質があげられます。
ミルクシスルはハーブティーよりも
アルコール(最低でも45%以上)と水で抽出されるチンキやそれを錠剤にしたサプリを使うことが理想です。
ハーブもホリスティックに扱う、というのがメディカルハーブの考え方なので
もちろん有効成分だけが大事なわけではありませんが
このようによく知られる成分が理解され出すと
ハーブの価値が一般的にも医学的にも再確認されとても喜ばしいことだと感じます。
肝臓の守護神的ハーブ
ミルクシスルといえば、
メディカルハーブではHepatoprotective(肝臓を守る効果)!
肝臓といえば、このハーブが一番に浮かぶくらい
肝臓のスペシャリスト的存在です。
細胞組織の修復、抗炎症、抗酸化などの作用もあるため
肝炎
肝毒性
胆嚢の問題
肝機能障害
脂肪肝
高コレステロール
肝硬変
など肝臓の機能修復·向上に使用されます。
アルコールの飲み過ぎ、肥満、ストレスなどでメタボ気味の人にも超おすすめですね。
肝臓は沈黙の臓器と言われるくらい
文句を言わず働きすぎる傾向があるので
健康診断で肝機能検査の数値が(異常でなくても)高くなってきている
もしくは高くなる前に
是非とも肝臓を労ってもらいたいです。
肝臓についてはこちらも読んでみてください。
消化器系の問題にも
消化不良
膨満感
便秘
おなら
むかつき
にも効果的です。
特に脂っこいものがダメだぁという人におすすめです。
現代病メタボリックシンドロームに
先にもあげましたが
メタボ系の問題にとても効果的だと思います。
糖尿病や動脈硬化(心循環器系疾患)にも効果があると言われており
高脂血症、高コレステロール、高血糖(インシュリンレジスタンス)などにも処方されます。
抗炎症作用、抗酸化作用、細胞修復、肝機能修復·向上など
現代病に必須な効能がずらり。
もちろん食事や運動、ライフスタイルの見直しをすることが前提条件ですが
ミルクシスルを加えることで予防できる!と私は信じています。
実際、コレステロールや高脂血症などは
早い目に対処すると3ヶ月ほどで効果が現れたケースを何度も見てきました。
その他の効能
腎臓の不調
ヘモクロマトーシス
アルコール中毒
女性ホルモンのバランスの崩れ(ホルモン代謝に問題がある場合)
がん予防·抗がん剤治療中
注意事項
安全なハーブとされていますが
キク科の植物にアレルギーがある人は避けましょう。
お薬を飲んでいる人は専門家に相談しましょう。
最後に
昔お店(ハーブやサプリの専門店)で働いていた時は
お酒をよく飲むという人たちに裏技として
ミルクシスルとビタミンB群を飲む前に取るようにすすめていたことを思い出します。
二日酔いになりにくく、回復も早くなります。
でも良く考えると、もっと飲めてしまうということにもなる?!
飲み会は楽しいので飲むな!とはいえませんがほどほどが一番。
肝臓に負担を与えるのは何もお酒だけではありません。
添加物
汚染物質
ストレス
薬
ジャンクフード
運動不足
あげ出すとたくさんあります。
認めたくありませんが笑 歳をとるとその分機能も落ちてきます。
そして冒頭に挙げたように残暑の厳しい今頃も肝臓が疲れ出します。
ミルクシスルの素晴らしいところは、肝臓だけでなく
消化器系全般にも効果があることです。
不調がなくても(というか問題が起こる前に)是非とも予防のためにも
ミルクシスルのようなハーブを活用していただけたらなぁと思います。
ハーブに興味がある方は是非こちらも