【ハーブ紹介】スウィートなハーブ:リコリス
とてもまずいと有名なリコリス(Liquorice・Licorice)というお菓子をご存知でしょうか?
欧米諸国では人気のお菓子で、硬めのグミのような食感のものが主流です。
私も最初は、まずいと思っていた方ですが、
今では見たら「YUMYUM!」
すごく好きになっていました。
慣れって恐ろしい 笑
リコリスは砂糖の50倍甘いと言われており、このお菓子は、ハーブ・リコリス(Glycyrrhiza glabra)に由来しています。
リコリスのエキスが入ったアニスの味がする独特な甘さが特徴的です。
今日は、このリコリスについてです。
調和を作る潤滑剤のようなハーブ
リコリスは甘草の一種でスペインカンゾウとも呼ばれます。
甘草は中医学でもとてもよく使われる薬草で、知っている人も多いと思います。
その名が示すように「甘い」ハーブです。
リコリスは幅広い効能も素晴らしいのですが
すごいところは何と言っても
ハーモナイザー
他のハーブを繋いで調和を作るところです。
クラスや職場でもそういう感じの人いますよね。
めちゃくちゃ存在感があるわけでもないけど、
その人がいるだけでまとまって調和が取れる感じの人。
それはリコリスの性質が「潤す」ハーブだからだと言われています。
「甘い」味が示すように、ハーブには珍しく「潤す」ハーブです。
その力は私たちの体を潤すだけに止まらず、
他のハーブへも潤滑剤のような働きをするのでは、と言われ
メディカルハーブの世界ではとても貴重なハーブです。
また液体ハーブに少し混ぜることにより
ハーブのバランスだけでなく味のバランスも整えてくれます。
(液体ハーブはとても苦くてまずいのでそれを和らげます)
副腎の味方
前回までストレスについて書きましたが
リコリスは長期のストレスのため疲れた副腎にオススメされるハーブです。
ストレスの時に活躍するのがレジリエンスを高める
アダプトゲンという作用があるハーブ達です。(詳しくはこちら)
けれど本当の意味で「副腎」に作用する(True Adrenal Herbs)
ハーブは2種、リコリスと地黄(Rehmannia glutinosa)です。
この作用は、リコリスが
コルチゾールの半減期を長くするからだ
と言われています。
どういうことかというと
コルチゾールの分解を阻止してホルモンの寿命を長くします。
ということは
疲れ切ってコルチゾールを思うように出せない副腎による
▷ 疲労
▷ ストレスへの適応低下
▷ 集中力の低下
などの症状の改善への手助けとなることを示しています。
副腎疲労でなくても、
少し疲れている時、
朝、もしくはエネルギーが落ちる昼食後に
リコリスの入ったハーブティーを飲む
とちょっと力が出てくるかもしれませんね!
抗炎症作用
リコリスの抗炎症作用は幅が広く
肺・消化器系・泌尿器系
など多くのシステムに作用します。
▷ 気管支炎
▷ 喉いた
▷ アレルギー(消化器系にもアトピーにも)
▷ 関節炎
▷ 胃潰瘍
▷ 膀胱炎
など様々な症状に使用されます。
去痰作用や抗ウイルス作用もあるため
特に風邪の症状にも活躍します。
女性特有の疾患
女性ホルモンの崩れ、特にアンドロゲン過多に活躍するハーブでもあります。
この作用から
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
不妊症
などのサポートによく使われます。
使用上の注意
▶︎ 心循環器系の疾患がある人、特に
▶︎ 高血圧(薬を飲んでいる人も含めて)の人
▶︎ ステロイド剤を飲んでいる人
▶︎ 妊婦・授乳中の人
▶︎ 肝臓・腎臓に疾患のある人
は使用を避けましょう。
多くの作用を持ち大活躍なハーブですが
長期間、glycyrrhizinという成分が含まれるリコリスを大量に取りすぎると
ナトリウムとカリウムのバランスが崩れます。
長期の使用は避けましょう。
こんなに注意書きが長いと心配されそうですが
上記の疾患・お薬の使用されている方以外は
少量なら安全で大丈夫ですよ!
最後に
周りとバランスをとり
心と体の調和をもたらす
スウィートなハーブ・リコリス
ちょっと疲れたあなたを癒してくれると思います。
ハーブのブレンドにも適しているので
他のハーブと混ぜて楽しんでくださいね!
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