何を食べるか(3)?
人間の体は食べたものでできています。何を食べるかはとても大切なことなのです。
ピタゴラスの残した言葉に
「あなたのからだを動物の肉で汚染するようなことは慎むことだ。トウモロコシもあるし、りんごもある。りんごはその重さで枝が下がるほどたわわに実をつけている。ぶどうもあるし、木の実や野菜もある。これらのものが私たちの食べ物なのだ。」
というのがあります。
ピタゴラスの教えに従う人々のことは、ピタゴリアンと呼ばれていました。
ピタゴラス、ソクラテス、プラトン、アリストテレスなどもその仲間でした。古代オリンピックのアスリートたちは、果物を主食にして素晴らしい記録を出していました。
「ピタゴリアン」という言葉は、1840年代に、精力的なの意味であるラテン語の「ベジタリアン」という言葉で置き換えられたのです。
このような経緯ですので、今多くの方が使用している「ベジタリアン」という言葉は、ベジタブルからできた言葉でもなく、野菜と穀物を食べる人々ということを意味する言葉でもなかったのです。
ですから「ベジタリアン」とは、むしろ木の実である
果物や野菜を主食にして精力的にエネルギッシュに生きる人々
といった意味の方が本来の意味であると思います。
なぜ、果物と野菜がわたしたちの体に良いのかですが、
・果物と野菜は「体にとって必要な水」を豊富に含んでいる
・果物と野菜は「酵素」を豊富に含んでいる
・果物と野菜はからだに必要な栄養素や生活習慣病にかかりにくくする成分を豊富に含んでいる
などがあげられるでしょう。
と前回まで話をしてきました。
今回は、これにひとつ追加します。
・果物は消化のためにエネルギーをほとんど使わなくて済む。
ということです。
人間は、消化にエネルギをかなり使います。
果物のエネルギー転換率は90%なのです。
(果物の消化のために体が使うエネルギー量は、その果物が体に与えてくれるエネルギー量の10%なので、果物のエネルギー転換率は100%-10%=90%になります。)
消化にコメは、30%もエネルギーを使うし、肉については、70%もエネルギー使うのです。
まとめると
果物のエネルギー転換率は、90%
コメのエネルギー転換率は、70%
肉 のエネルギー転換率は、30%
と、果物はエネルギー転換率が非常に高いです。
ですから、午前中の排泄にエネルギーを使っているときは果物を食べるのが良いのです。 カラダのエネルギーを何に使うかですが、消化にエネルギーを使われてしまうと、排泄のためのエネルギーが使えなくなるのです。そのため食べすぎると、体の中の不要な老廃物を排泄できなくなって溜まっていくのです。それがほとんどの病気の原因となります。
なお、果物に関しては注意点があります。
空腹時に食べることと食べ過ぎないこと
果物を食事の後に、特に肉食の後にデザートで食べると、果物が消化されずに腐ることがあります。ですから果物は空腹時に食べることが必要です。
さらに、最近の果物には果糖の多いものがあるので食べ過ぎない様にしましょう。何事もほどほどに!!
私は、子供の頃、デザートとしてよく果物を食べていました。その影響か、デザートは果物と思っていましたが、このことを知ってから果物はお腹の空いている時に食べることにしました。